ドパミンとドパミン受容体の種類

ドパミンはノルエピネフリンが生合成されるときの前駆物質です。
中枢神経系における伝達物質であり、運動調節、精神活動への関与、脳下垂体からのホルモン分泌調節などに関与しています。

 

中枢内のドパミン量の異常は、ある種の疾患の原因となります。

 

中枢内ドパミン量の過剰により統合失調症、中枢内ドパミン量の減少によりパーキンソン病(それに伴う錐体外路症状)が起こります。

 

ドパミンは主にドパミン受容体(D1,D2)への刺激作用を行いますが、若干のα1,β1受容体の刺激作用も併せ持っています。

 

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ドパミン受容体の種類

 

ドパミン受容体にはD1〜D5の存在が知られていますが、臨床上重要になるのは、D1,D2受容体です。

 

D5受容体はD1受容体の、またD3、D4受容体はD2受容体のサブタイプと考えられています。

 

D1,D2受容体は線条体に豊富に存在しており、統合失調症、パーキンソン病の原因と治療薬に重要な受容体です。

 

ドパミンD2受容体刺激薬はパーキンソン病に使われますが、逆にドパミンD2受容体遮断薬は統合失調症治療薬として重要です。

 

 

 

ドパミンの薬理作用

 

ドパミンは少量投与と大量投与で薬理作用が違う

 

ドパミン少量では、D1受容体を刺激することで、腎、腸間膜、冠血管を拡張させて、血流量を増大させます。
しかし、その他の血管はα1受容体刺激作用により収縮させます。
このようにドパミンの血管に対する作用は拡張と収縮の二面性を持っているため、拡張期圧はほとんど変化しないかごくわずかに上昇します。

 

ドパミン中量では、心臓のβ1受容体を刺激して心筋収縮力を増加させます。

 

ドパミンの大量投与(点滴速度15μg/kg/min以上)では、α1作用がD1作用およびβ1作用より優位となり、すべての血管を収縮させるため血圧が上昇します。
また、心臓のβ1受容体もより強く刺激されるために副作用がおこりやすくなります。

 

ドパミンD2受容体の分布と生理作用

 

臨床上重要となるのはドパミンD2受容体です。
多くの医薬品が、身体に分布しているドパミンD2受容体を刺激したり、遮断したりして、薬効を発揮します。

 

ドパミンD2受容体はGiタンパク質と共役しています。

 

ドパミンD2受容体の分布場所

 

(中枢神経系)

  • 辺縁系
  • 中脳皮質
  • 線条体
  • 下垂体前葉
  • 化学受容器引き金帯(chemoreceptor trigger zone「CTZ」)…脳幹領域に存在

 

ドパミンD2受容体の生理作用

 

中枢神経系には4つのドパミン神経系が存在し、ドパミンD2受容体が分布しています。

 

4つのドパミン神経系は、以下のような機能に関与していると考えられています。

 

(中枢神経系)

  • 中脳辺縁系→幻覚・妄想など陽性症状
  • 中脳皮質系→陽性症状・陰性症状
  • 黒質-線条体系→パーキンソニズム・錐体外路症状
  • 下垂体漏斗系→プロラクチンなどのホルモンバランスの調整

 

また、CTZに存在するドパミンD2受容体は、刺激されることで催吐作用を起こします。

 

CTZのD2受容体が刺激される→嘔吐中枢→催吐作用

 

またD2受容体は自律神経終末に存在し、交感神経からのノルアドレナリン遊離や副交感神経からのアセチルコリン遊離を抑制します。

 

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