アドレナリンα1受容体刺激薬

アドレナリンα1受容体はGqタンパク質共役型です。

 

血管平滑筋、前立腺、膀胱括約筋、瞳孔散大筋などに分布しており、α1受容体が刺激されることで収縮します。

 

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アドレナリンα1受容体刺激薬の作用

 

散瞳薬

 

フェニレフリンは、瞳孔散大筋に分布するα1受容体を刺激することで瞳孔散大筋を収縮させ、散瞳させます。

 

そのため、フェニレフリンを含む点眼薬が、目の診断や治療を目的とする散瞳薬として使用されています。

 

「医薬品例」
  • ミドリンP点眼液(トロピカミド・フェニレフリン点眼液)

 

昇圧剤

 

エチレフリン(商品名:エホチール)は、血管平滑筋に分布するα1受容体を刺激することで血管を収縮させ、血圧を上昇させます。

 

その持続性はノルエピネフリンやエピネフリンと比べると強く、心臓刺激作用は弱いため、昇圧剤として使用されています。

 

「医薬品例」
  • エホチール錠5mg(エチレフリン塩酸塩)

 

 

 

点鼻薬(鼻づまり)、眼の充血除去

 

ナファゾリンはα1刺激作用が強く、アドレナリンより強い末梢血管収縮作用があり、作用持続時間も長いです。

 

点鼻や点眼で鼻腔内や眼の充血除去に使用されます。

 

ナファゾリンは鼻づまり改善を目的として、OTC医薬品の点鼻薬によく含まれる薬です。

 

しかし、連用すると効果が落ちたり、逆に症状が悪化したりする場合があります(局所粘膜の二次充血のため)。そのため、ナファゾリンを含有する点鼻薬は、長期連用を避ける必要があります。

 

「医薬品例」
  • プリビナ液0.05%(ナファゾリン硝酸塩点鼻液)
  • プリビナ点眼液0.5mg/mL(ナファゾリン硝酸塩点眼液)

 

アドレナリンα1受容体刺激薬の副作用

 

散瞳薬として使用されるフェニレフリンは、閉塞隅角緑内障の患者に禁忌となっています。
これは、ぶどう膜強膜流出経路からの房水流出が阻害され、眼圧が上昇するからです。

 

また、眼や鼻腔など局所作用を目的とした薬であっても、わずかながら全身に吸収されることもあります。
そのため、高血圧患者、動脈硬化症、甲状腺機能亢進症をもつ患者に使用すると、症状を悪化させる可能性があります。

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