代表的な高血圧治療薬

降圧剤には、Ca拮抗薬、ACE阻害薬、ARB、利尿薬、β遮断薬、α1遮断薬など様々な種類があり、なかなか覚えるのが大変です。

 

しかし、第一選択薬となるものは決まっており、薬理作用も分かりやすく、よって副作用も予想しやすいです。

 

また、降圧剤の併用療法では、それぞれの特徴を活かした相乗効果を期待したり、お互いのデメリットを打つ消す目的で併用されるものもあります。

 

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降圧剤の種類

 

降圧剤には様々な種類がありますが、大きく以下のように6種類に分類されます

 

  • カルシウム(Ca)拮抗薬
  • アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬
  • アンジオテンシンU受容体拮抗薬(ARB)
  • 利尿薬
  • β遮断薬
  • α1遮断薬

 

合併症を有さない高血圧の第一選択薬は、

 

  • Ca拮抗薬
  • ACE阻害薬
  • ARB
  • 利尿薬

 

の4種類です。

 

これらの薬が第一選択薬に選ばれる理由は

 

  • エビデンスが豊富にある
  • 作用が比較的穏やかで、副作用が少ない
  • 他の薬と併用しやすい
  • 合併症に悪影響を与えない

 

などです。

 

β遮断薬は、いままで第一選択薬として用いられてきましたが、2014年の日本高血圧学会高血圧治療ガイドラインの改訂により除外されました。

 

β遮断薬の使用頻度は、欧米とくらべて日本は少ないです。β遮断薬が用いられるケースは、若い世代の患者や労作性狭心症、頻脈性不整脈を合併している患者などです。

 

α1遮断薬は糖代謝や脂質代謝に影響を与えないので、糖尿病、高脂血症を合併している患者に用いられます。

 

しかし、エビデンスからその有効性が認められないことが分かり、2009年に日本のガイドラインからはずれました。

 

降圧剤と薬理作用の分類
末梢血管抵抗を減らす薬 心拍数を減らす薬 体液量を減らす薬

ACE阻害薬
ARB
カルシウム拮抗薬

β遮断薬 利尿薬

 

 

 

カルシウム(Ca)拮抗薬の薬理作用と副作用

 

カルシウム拮抗薬は、降圧剤の代表といえる薬です。

 

なぜなら、効果が確実で、副作用が少ないからです。

 

いまや、後述するアンジオテンシンU受容体拮抗薬(ARB)とともに降圧剤の主役であり,
高血圧の治療開始ではもっとも選択される薬です。

 

カルシウム拮抗薬単剤でスタートすることもあれば、ARB、利尿剤など他剤と併用することもあります。

 

糖、脂質、電解質代謝に悪影響をおよぼさないので、他剤との併用も安心です。

 

主なカルシウム拮抗薬

 

ジヒドロピリジン系 : 非心抑制型
一般名 商品名
アムロジピンベシル酸塩 ノルバスク、アムロジン
エホニジピン塩酸塩エタノール付加物 ランデル
シルニジピン アテレック
ニカルジピン塩酸塩 ペルジピン、ペルジピンLA
ニソルジピン バイミカード
ニトレンジピン バイロテンシン
ニフェジピン アダラート、セパミット
ニフェジピン徐放剤 アダラートL、セパミット-R、アダラートCR
ニルバジピン ニバジール
バルニジピン塩酸塩 ヒポカ
フェロジピン ムノバール、スプレンジール
ベニジピン塩酸塩 コニール
マニジピン塩酸塩 カルスロット
アゼルニジピン カルブロック
アラニジピン サプレスタ、ベック

 

非ジヒドロピリジン系(ベンゾジアゼピン系) : 心抑制型
一般名 商品名
ジルチアゼム塩酸塩 ヘルベッサー、ヘルベッサーR
ベラパミル塩酸塩 ワソラン

 

カルシウム拮抗薬の薬理作用

 

カルシウム拮抗薬の薬理作用は主に3つです

 

1.冠動脈を含む末梢血管を広げる作用

 

血管平滑筋などの細胞には電位依存性カルシウムチャネルがあり、これを通してカルシウムイオン(Ca2+)が細胞内に取り込まれると、ミオシン線維、アクチン線維が収縮し、血管が収縮します。

 

カルシウム拮抗薬は、カルシウムチャネルをブロックすることで血管平滑筋を弛緩させて血管を広げ、血圧を下げる効果を発揮します。

 

 

2.心収縮力の抑制

 

3.刺激伝導系の抑制

 

 

カルシウム拮抗薬は大きく、ジヒドロピリジン系と、非ジヒドロピリジン系(ベンゾジアゼピン系)に分類されます。

 

アムロジピンベシル酸塩(商品名:ノルバスク、アムロジン)、ペルジピン(商品名:アダラート、アダラートL、アダラートCR)などのジヒドロピリジン系は、1番の血管拡張作用が主です。

 

そのため、薬効発現が早めで、降圧効果が高いです。

 

一方で、非ジヒドロピリジン系のジルチアゼム塩酸塩(商品名:ヘルベッサー)、ベラパミル塩酸塩(商品名:ワソラン)は、心抑制型とよばれ、2番(心収縮力の抑制)と3番(刺激伝導系の抑制)の薬効も併せ持っています。

 

ただ1番の血管拡張作用は弱めなので、降圧効果はジヒドロピリジン系とくらべて低いです。

 

1日1回の長時間持続型が主流に

 

1日に何度も服薬するのは面倒なものであり、コンプライアンス不良になりやすいです。

 

そのため、1日1回の服薬で1日中効果が持続する薬が発売されています。

 

代表例は

 

  • ノルバスク、アムロジン(アムロジピンベシル酸塩)
  • バイミカード(ニソルジピン)
  • カルスロット(マニジピン塩酸塩)
  • カルブロック(アゼルニジピン)

 

などです。

 

また、従来からのアダラート(ニフェジピン)、ヘルベッサー(ジルチアゼム塩酸塩)などにも、1日1回の長時間作用型であるアダラートCR,ヘルベッサーR、が登場しました。

 

狭心症にも用いられるカルシウム拮抗薬

 

カルシウム拮抗薬は冠動脈の拡張作用、冠動脈の痙攣抑制作用をもつので、狭心症に用いられるものもあります。

 

ノルバスクやアダラートCRなどの長時間作用型は、血中濃度の急激な上昇がないことから、
狭心症発作の予防に有効であるといわれてます。

 

狭心症治療薬の記事⇒狭心症の薬は3種類をおさえる

 

カルシウム拮抗薬の副作用

 

カルシウム拮抗薬は、副作用が起こりにくいといわれています。

 

しかし、血管を拡張する作用から、頭痛、ほてり感、浮腫などは有名です。

 

また、ニフェジピン(商品名:アダラート)、ニカルジピン塩酸塩(商品名:ペルジピン)
などで、歯肉肥厚が報告されています。

 

また、心収縮力、刺激伝導系の抑制効果をもつジルチアゼム塩酸塩(商品名:ヘルベッサー)、ベラパミル塩酸塩(商品名:ワソラン)は、徐脈や不整脈が起こりえます。

 

特にこのような心抑制型のカルシウム拮抗薬とβ遮断薬を併用する場合は、房室ブロックなどの副作用が起こりやすくなるため、注意しなければなりません。

 

 

アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬の薬理作用と副作用

 

アンジオテンシン変換酵素の働き

 

RAA
RAA(レニン・アンジオテンシン・アルドステロン)系と作用薬
中原保裕、処方がわかる医療薬理学 2014‐2015、株式会社学研マーケティング、p28 参考

 

 

 

 

アンジオテンシン変換酵素は、

 

  • アンジオテンシンTをアンジオテンシンUに変える
  • ブラジキニンを分解物に変える

 

という2つの作用をもっています。

 

アンジオテンシンUは主にAT1受容体に作用することで、

 

  • 血管平滑筋の収縮
  • アルドステロンの分泌による尿細管からのNa再吸収の促進
  • 交感神経亢進作用

 

を引き起こし、血圧を上昇させます。

 

また、ブラジキニンはブラジキニン受容体に作用することで降圧効果を示すので、ブラジキニンの分解を促進することは逆に血圧を上昇させることになります。

 

ACE阻害薬の薬理作用

 

上記のようにアンジオテンシン変換酵素は、アンジオテンシンUを生成させ、降圧作用をもつブラジキニンを分解物に変えてしまうという作用をもっています。

 

つまり、アンジオテンシン変換酵素の働きを阻害すれば、血圧上昇を抑えることができるのです。

 

この目的で開発されたのが、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬です。

 

主なアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬
一般名 商品名
カプトプリル カプトプリル、カプトプリルR
エナラプリルマレイン酸塩 レニベース
アラセプリル セタプリル
リシノプリル水和物 ゼストリル、ロンゲス
イミダプリル塩酸塩 タナトリル
テモカプリル塩酸塩 エースコール
ペリンドプリルエルブミン コバシル

 

心不全、糖尿病などの合併症に効果的

 

ACE阻害剤の特徴は、降圧作用以外にも様々な合併症に効果があることです。

 

まず、心臓に対して心肥大抑制効果があることから、心不全の合併症例の第一選択薬です。

 

また、インスリン感受性改善作用をもち、腎保護作用(輸出細動脈の拡張による糸球体内圧の低下による)があるため、糖尿病の合併症例でも第一選択薬とされています。

 

ACE阻害薬の副作用

 

高頻度でみられる「から咳」

 

ACE阻害薬でもっともみられるのは「から咳」です。

 

これは、分解されなくなったブラジキニンの蓄積が原因であると考えられています。

 

から咳は、投与1週間から数ヶ月以内で出現しますが、服薬を中止することですぐに消失します。

 

しかし、逆にこの副作用を治療に利用する場合もあります。

 

それは、高齢者の誤嚥性肺炎です。

 

あえて咳の副作用を発生させることで、高齢者の誤嚥を防止するのです。

 

ACE阻害薬で「から咳」が発症した場合は、アンジオテンシンU受容体拮抗薬(ARB)に変更することが多いです。

 

また、ACE阻害薬の中でも、イミダプリル塩酸塩(商品名:タナトリル)は「から咳」が起こりにくいとされています。

 

血管浮腫に注意

 

ACE阻害薬には血管浮腫の副作用も知られています。

 

まれに呼吸困難も起こるとされています。

 

唇や舌の腫れが起きたら要注意です。

 

 

高K血症にも注意

 

ACE阻害薬と投与すると、高K血症が起こることがあります。

 

しかし、ループ利尿薬、サイアザイド利尿薬などと併用することで、これらの低K血症の副作用を予防する効果があります。

 

 

アンジオテンシンU受容体拮抗薬(ARB)の薬理作用と副作用

 

アンジオテンシンU受容体拮抗薬(ARB)はACE阻害薬の特徴を併せ持ち、から咳の副作用が少ないことで、とても使いやすい薬です。

 

カルシウム拮抗薬とともに、降圧剤の主役となっています。

 

主なアンジオテンシンU受容体拮抗薬(ARB)
一般名 商品名
バルサルタン ディオバン
ロサルタンカリウム ニューロタン
カンデサルタンシレキセチル ブロプレス
テルミサルタン ミカルディス
オルメサルタンメドキソミル オルメテック
イルベサルタン イルベタン、アバプロ
アジルサルタン アジルバ

 

ARBの薬理作用

 

ARBは、アンジオテンシンU受容体に結合することで、アンジオテンシンUの生理作用である

 

  • 血管平滑筋の収縮
  • アルドステロンの分泌による尿細管からのNa再吸収の促進
  • 交感神経亢進作用

 

を抑制します。

 

その結果、降圧作用を現します。

 

また、ARBは、キマーゼ系を阻害することによっても降圧作用を現すことがわかっています。

 

キマーゼはアンジオテンシン変換酵素と同じく、アンジオテンシンTからアンジオテンシンUへの変換を触媒する酵素です。

 

ARBの歴史

 

ニューロタン(ロサルタンカリウム)は初めて開発されたARBで、降圧作用の他に尿酸排泄作用、2型糖尿病性腎症などに適応があるなどの利点があります。

 

しかし、降圧作用がやや弱いという弱点がありました。

 

最近では、AT1受容体に選択性が高く、降圧作用も高い、ディオバン(バルサルタン)、ミカルディス(テルミサルタン)、オルメテック(オルメサルタンメドキソミル)が広く使用されています。

 

ACE阻害薬の合併症予防の特徴ももつ

 

ARBはACE阻害剤と同じように、心肥大抑制作用、腎臓保護作用があります。

 

よって、糖尿病、心不全、腎障害などの合併症をもつ高血圧患者に第一選択薬とされています。

 

から咳などの副作用が少ない

 

ARBの良い特徴は、ACE阻害薬でみられる「から咳」などの副作用がみられず、ACE阻害薬と同等以上の効果をしめすことです。

 

これは、ARBは主にAT1受容体に作用するだけで、ブラジキニンの分解は抑制しないからです。

 

アリスキレンフマル酸塩(商品名:ラジレス)を投与中の糖尿病患者には投与禁忌

 

ラジレス(アリスキレンフマル酸塩)は新しい作用機序の降圧剤として登場しました。

 

高血圧の黒幕といわれるレニンの活性を抑えることで、アンジオテンシンT、Uの産生を抑えて降圧作用をしめします。

 

しかし、ACE阻害薬またはARBを投与中の糖尿病患者とラジレスの併用は禁忌とされています。

 

これは、脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症、低血圧などのリスクが増加することが報告されているからです。

 

 

利尿薬の薬理作用と副作用

 

利尿薬は腎尿細管でのナトリウム、水の再吸収を抑制することで降圧効果を発揮します。

 

塩分摂取量が多い日本人にとって、ナトリウムの排泄作用をもつ利尿薬は確実に効果があり、
昔から使用されてきました。

 

しかし、利尿薬は長く服用することで、代謝系に悪影響を与えることがわかっています。

 

循環血液量が減ることで、尿酸値や血糖値が上昇するため、痛風や糖尿病を悪化させる可能性があります。

 

4種類の利尿薬の薬理作用

 

 

利尿薬は4種類に分類されます。

 

サイアザイド系

 

主なサイアザイド系利尿薬
一般名 商品名
ヒドロクロロチアジド ニュートライド
トリクロルメチアジド フルイトラン
ベンチルヒドロクロロチアジド ベハイド

 

 

遠位尿細管でのナトリウム再吸収を抑制し、利尿作用を現します。

 

フルイトラン(トリクロルメチアジド)が有名で、古くから日本で使われてきました。

 

しかし、長期投与で代謝系の異常が起こりやすくなるので、少量を使用すべきだという意見があります。

 

 

ループ利尿薬

 

主なループ利尿薬
一般名 商品名
フロセミド ラシックス
ブメタニド ルネトロン
トラセミド ルプラック

 

 

ヘンレ係蹄上行脚に作用してNaClの再吸収を抑制することで利尿作用を現します。

 

利尿作用は強いが降圧作用は弱く、持続時間も短いです。

 

ラシックス(フロセミド)が代表的な薬であり、ARBやカルシウム拮抗薬と併用して用いられることが多いです。

 

腎機能を悪化させないので、腎機能障害のある患者にも使用できます。 

 

 

カリウム保持性利尿薬

 

主なカリウム保持性利尿薬
一般名 商品名
スピロノラクトン アルダクトンA
トリアムテレン トリテレン
カンレノ酸カリウム ソルダクトン

 

 

アルダクトンA(スピロノラクトン)に代表されるカリウム保持性利尿薬は、主に遠位尿細管のアルダクトン依存性ナトリウム-カリウム交換部位に働き、アルドステロン拮抗作用により、ナトリウム、水の排泄を促進し、カリウムの排泄を抑制します。

 

また、アルドステロン拮抗作用だけでなく、遠位尿細管に直接働いてナトリウムの再吸収を抑制する効果もあります。

 

効果はサイアザイド系利尿薬、ループ利尿薬と比べると弱く、効果の発現も遅いです。

 

高アルドステロン薬

 

高アルドステロン薬として新しく登場したのがセララ(エプレレノン)です。

 

セララ(エプレレノン)もカリウム保持性利尿薬といえますが、従来のものと薬理作用が少し異なります。

 

レニン-アンジオテンシン系が活発になるとアンジオテンシンU1型(AT1)受容体を介してアルドステロンの分泌がさかんになります。

 

アルドステロンは腎臓などに存在する鉱質コルチコイド受容体に結合し、ナトリウムや水の再吸収を高めることで血圧を上昇させます。

 

セララは鉱質コルチコイド受容体に結合することで、アルドステロンの結合を阻害します。

 

 

利尿薬の副作用

 

サイアザイド系

 

主にナトリウムを排泄して利尿作用を現すことから、低ナトリウム血症が起こりやすいです。

 

また、カリウムの尿中排泄も増加することから、低カリウム血症にも注意が必要です。

 

また、長期に服薬することで、高尿酸血症、耐糖能低下、脂質代謝異常などの代謝能異常が発生しやすくなるので、少量から使うべきといわれています。

 

 

ループ利尿薬

 

基本的に副作用はサイアザイド系と同じです。

 

利尿作用が強いことから、脱水に注意が必要です。

 

 

カリウム保持性利尿薬

 

カリウム保持性利尿薬は、その薬理作用から高カリウム血症が起こりやすいです。
薬の効きすぎによる副作用なので、もっとも注意しなければなりません。

 

高カリウム血症を起こしやすいことから、同じ副作用をもつセララ(エプレレノン)との併用は禁忌とされています(タクロリムス(商品名:プログラフ)も禁忌)。

 

また、ACE阻害薬、ARB、レニン阻害薬(ラジレス(アリスキレンフマル酸塩))、などとの併用でも高カリウム血症を発症しやすいので、併用注意とされています。

 

さらに、スピロノラクトン(商品名:アルダクトンA)はステロイド骨格を持っていることから、ホルモン系の副作用にも注意が必要です。

 

詳しくは添付文書等を参考にしてみてください。

 

 

高アルドステロン薬(セララ)

 

高アルドステロン薬のセララ(エプレレノン)の副作用は、基本的にはカルシウム保持性利尿薬と似ています。

 

高カリウム血症、肝障害、頭痛、めまいの副作用の頻度が高いです。

 

 

β遮断薬の薬理作用と副作用

 

β遮断薬は狭心症、頻脈性不整脈、緑内障など多くの疾患に用いられる薬です。

 

しかし、高血圧の治療薬としては、第一選択薬からは外されました。

 

β遮断薬が使われるケースは、若い高血圧患者で労作性狭心症や頻脈を合併している場合などに限られます。

 

β遮断薬の薬理作用と副作用はこちら⇒アドレナリンβ受容体遮断薬

 

α・β遮断薬

 

α・β遮断薬は、β遮断薬にα遮断作用を加えた薬です。

 

β遮断薬はβ受容体を遮断することで相対的にα作用が優位になり、末梢血管収縮を引き起こすというデメリットがあります。

 

αβ遮断薬は、α受容体も遮断することで、降圧効果をより強力にしています。

 

また、脂質代謝への悪影響が少ないので、若者から中高年と幅広く使用することができます。

 

さらに、他のβ遮断薬では禁忌となる未治療の褐色脂肪細胞腫に著効を示すこともメリットです。

 

しかし、気管支喘息には基本的に禁忌とされています。

 

アドレナリンα・β受容体遮断薬の記事⇒アドレナリンα・β受容体 遮断薬

 

 

その他の降圧剤について(α1遮断薬・レニン阻害薬・血管拡張薬)

 

α1遮断薬

 

α1遮断薬は交感神経末端のα1受容体を選択的に遮断することで降圧作用を現します。

 

α1遮断薬は糖代謝、脂質代謝に影響を与えないことから、糖尿病、高脂血症を合併している高血圧患者に使いやすいというメリットがあります。

 

また、高血圧以外にも、前立腺肥大症による排尿障害、緑内障に用いられます。

 

しかし、高血圧治療薬としてのエビデンスが乏しいことから、2009年に日本のガイドラインの第一選択薬からはずされました。

 

α1遮断薬の薬理作用と副作用はこちら⇒アドレナリンα1受容体遮断薬

 

直接的レニン阻害薬(DRI) (ラジレス(アリスキレンフマル酸塩))

 

レニン阻害薬であるラジレス(アリスキレンフマル酸塩)は、高血圧の黒幕といわれるレニンを直接阻害する新しい作用機序の薬として登場しました。

 

直接的レニン阻害薬(DRI)と呼ばれています。

 

レニンを阻害することでアンジオテンシンT、Uの産生を抑えることで、持続的な降圧効果を現します。

 

また、降圧作用だけでなく、臓器保護作用ももつことも注目されています。

 

血管拡張薬など

 

以下の薬が使われるケースは限られています。

 

中枢性交感神経抑制薬
  • カタプレス(クロニジン塩酸塩)
  • ワイテンス(グアナベンズ酢酸塩)
  • アルドメット(メチルドパ水和物)

 

末梢性交感神経抑制薬

アポプロン(レセルピン)

 

血管拡張薬

アプレゾリン(ヒドララジン塩酸塩)

 

薬理作用は、血管運動中枢のα2受容体を刺激することで交感神経の活動を抑制し、降圧作用を発揮します。

 

しかし、副作用が強いことから、通常の降圧薬を使えない治療抵抗性高血圧に用いられます。

 

アドレナリンα2受容体刺激薬の記事⇒アドレナリンα2受容体刺激薬

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