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なぜ転職は怖い?原因を考察
人は様々な理由で転職を決意します。その理由がポジティブであれ、ネガティブであれ「次はもっと良くなって欲しい」という願いは誰でも同じ。就職先での成功を望むのは当然です。
では、転職は希望に満ちたものかというとそうでもありません。むしろ、転職を決意してから感じ始める「漠然とした恐怖」があります。「未来に対する不安」とも言えるでしょう。これは体験した人でないと分かりません。
転職者はジワリジワリと忍び寄る恐怖に打ち勝ち、具体的な行動をとることで「転職」という成功を収めることができます。
そのためには、薬剤師が転職で感じる「恐怖」をしっかり見つめましょう。その正体を知ることで対策が立てられます。
物理学に有名な「慣性の法則」があります。
慣性の法則
物体に外部から力がはたらかないとき、または、はたらいていてもその合力が 0 であるとき、静止している物体は静止し続け、運動している物体はそのまま等速度運動(等速直線運動)を続ける。
簡単にいってしまえば、止まっている物体に力を加えなければ、物体はそのまま停止し続けます。
また、動いている物体に力を加えなければ、物体はそのまま動き続けます。
これって、そのまま人間の性質に当てはまるのではないでしょうか。
基本的に人間は変化を嫌うものです。朝はずっと布団に入ってぬくぬくしていたいし、テレビを見ている人はそのままテレビを見続けたい。ネットサーフィンをしている人は、そのままし続けたい……と同じ行動をし続けたいのが人間なのです。
逆に外部から力を加えて同じ行動に変化を起こすには、結構なエネルギーが必用です。自分に負荷をかけることだから、非常に面倒くさい。
ここに「転職になかなか踏み切れない」人の心理があるように思います。
転職を望む人は、だいたい今の職場に不満があることが多い。それは給料だったり仕事量、仕事内容だったり、人間関係かもしれません。自宅からの通勤時間かもしれない。
それならさっさと転職すれば良さそうなものですが、いざ転職を考えれると躊躇してしまう。それは「慣性の法則」を乗り越えるだけの負荷を自分にかけるのが面倒くさい、または怖いからです。
なんだかんだ言って、不満を言いながら今日も同じ職場にいくほうが楽ですからね。
転職を思いとどまらせる原因の一つに「所属と愛情の欲求」があります。人間には集団に所属したい、他人から好かれたい欲求があります。
私は6年近く勤めたドラッグストアを辞めて留学したのですが、その時に一番感じたのは「集団から飛び出す」ことに対する恐怖感でした。
どんなに不満がある職場でも6年勤めれば愛着が湧きます。多くの先輩、後輩との人間関係ができていますし、小さくても「仕事をした」ことを認めてくれる上司もできます。それをすべて断ち切るわけですから、恐怖がないわけがありません。
マズローの欲求5段階説において、所属と愛情の欲求は3段目に位置します。
人間心理学には人間の動機ないし欲求に力点をおいた、マズローの自己実現理論というものがあります。この理論には5つの欲求段階があるとされています。
- 生理的欲求
- 安全欲求
- 所属と愛情欲求
- 自尊欲求
- 自己実現欲求
この自己実現理論は、前の欲求が満たされて、はじめて次の欲求が満たされるということになっています。
マズローの自己実現理論より引用
職場で冷遇されている人は、自己実現欲求と自尊欲求は満たされていないかもしれません。でも、親しい友人がいたり可愛がってくれる上司がいれば、少なくとも3段目の「所属と愛情欲求」は満たされています。
転職はこの3段目の欲求も断ち切って進むことです。私が転職を決意してから強い孤独感を感じたのは「集団に属していたい」という欲求からでした。広い荒野にたった独りでほっぽり出される感じ。命令してくる者は誰もいない代わりに、進む方向を指し示してくれる者もいません。
職場で不平不満を言いながらも働いている人は、結局そこが居心地がいいわけです。強烈な孤独感を味わうより、今の不満やストレスに耐えるほうが楽だということです。
「在宅に関わる仕事がしたい」「調剤以外のキャリアを積むため」「収入を上げるため条件のいい調剤薬局に転職する」といったポジティブな理由で転職する人は問題ありません。
しかし、「調剤過誤を起こしてしまった」「ドラッグストアの仕事は合わない」「調剤薬局の人間関係が辛い」といったネガティブな理由で転職する場合は、次の転職でも良いイメージを抱けません。
「また失敗するかもしれない」という不安感に支配されはじめます。
転職する場合、避けられないのが「面接」です。
転職者は新卒者のようにやる気をアピールするだけではダメです。「なぜ転職するのか」「なぜこの会社を選んだのか」「次の仕事で何をしたいのか」「将来何を目指しているのか」といった明確なビジョンがないと、面接官に好印象を与えることはできません。
正直言って、薬剤師の場合は面接がいまいちでも採用されるケースが多いでしょう。薬剤師が絶対的に不足しているため、経営者も選り好みできないという現状があります。
ただ、入社してから気持ちよく働くためにも、転職の動機をはっきりとしておく必要があります。
20代のうちは、まだ転職しやすいです。企業側も「第二新卒」として採用してくれますし、教育も熱心に行います。
しかし、30歳も近くなると、企業側は「即戦力」を求めます。薬剤師なら「調剤」「服薬指導」といった基本的な経験は必要ですし、できれば「管理薬剤師」などの管理職の経歴もあったほうがいいでしょう。
つまり、30歳の転職ではある程度のスキルと経験が求められます。そのため、ここに自信がないと転職に恐怖を感じるようになるのです。
30歳で何も仕事をしたことがないという人は少ないでしょう。一つでも「やりきった」という実績を作れるように、20代はがむしゃらに努力すべきです。
人間関係で転職する人は、やはり次の転職先でも人間関係に怯えます。トラウマのようになっている人もいるので、仕方がないとも言えます。
人間関係の問題は、なるべく逃げずに立ち向かうべきです。上司に相談したりして、改善する努力を最大限すべきでしょう。
ただ、経験上人間関係の問題は環境を変えることで解決することがほとんどです。
「転職を繰り返すと履歴書に傷がつく」と怖がる人がいます。特に団塊の世代は終身雇用が当たり前だったので、会社をコロコロ代えることに強い抵抗をしめします。
「転職すると履歴書に傷がつくよ。就職できなくなるよ」と親に脅されて、転職に恐怖を感じた人も多いのではないでしょうか。
ただ、薬剤師の場合、転職回数はそれほど問題になりません。理由をはっきり説明できれば大丈夫です。
それよりも、基本的な実務能力がないことのほうがかなり問題があります。定年まで公務員として勤めていざ調剤薬局でパートで勤めても、仕事にまったくついていけず辞めてしまった、というケースは多いです。
以上のように、薬剤師が転職する場合、様々な「恐怖」がせまってきます。
転職は今までの自分をリセットできるようなイメージを持たれがちですが、そうではありません。現職で起こっていることは、転職先でも起こる可能性は十分にあります。
大切なのは、その問題にしっかりと向き合うことです。逃げれば逃げるほど、問題は大きくなるものですよ。逆に立ち向かえば「なんてことなかった」ということもあります。
極論を言ってしまうと「転職は結果があるだけ」です。
「あなたは転職して上手くいく」「あなたは上手くいかない」なんてことは、誰にもわかりません。転職で成功した理由を語っている人もいますが、あれは後からこじつけているだけです。
結局、やってみないと分からないんですよ。
だから、転職を決意したら思い切ってチャレンジしてほしいです。失敗を過剰に恐れる人がいますが、失敗することも大きな経験になります。挑戦して得た失敗の経験は尊く、必ずあなたの成長の種になります。
それで最後に満足できる人生だったらいいじゃないですか。
私は2回転職していて、転職に関わる恐怖感、不安感をたくさん経験してきました。1年くらい無職だったこともあります。「俺の人生どうなるかな」と悩んだ夜もありました。
でも、今思い出してみると「なんてことなかった」というのが素直な感想です。「人生なんとかなるな。俺もなかなか行動力があるじゃないか」と楽しい思い出です。
ですから、あなたも未体験ゾーンに足を踏み入れてみましょう。案外そこは、面白い場所かもしれませんよ?
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