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パワハラは危険!すぐ逃げるべし。
ストレス社会日本において、パワーハラスメント(パワハラ)は今や社会問題です。
パワハラは労働環境を悪化させるのみならず、時には被害者の命を奪う犯罪行為です。
非常に重大な事件なのですが、パワハラを軽視する人が多いのも事実。「指導」か「パワハラ」かのボーダーラインもグレーであることから、発見、対策が難しい厄介な問題です。
パワハラはブラック企業だけに蔓延する問題ではありません。
厚生労働省が2012年に行った調査によると「パワハラを受けたことのある従業員の比率は25.3%」「自分の周辺でパワハラを受けているのを見たり、相談を受けたことがあるの人は28.2%」と発表されています。(参考文献:平成 24 年度 厚生労働省委託事業 職場のパワーハラスメントに関する実態調査報告書(概要版))
薬剤師業界にとっても、パワハラはもはや「対岸の火事」ではありません。
慢性的な薬剤師不足に苦しむ私達の業界は、多くの薬剤師がストレスを抱えながら働いています。
むしろ、パワハラの芽が育ちやすい環境と言えるのではないでしょうか。
厚生労働省によると、職場のパワーハラスメント(パワハラ)は以下のように定義されています。
同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為
平成24年1月30日、厚生労働省の「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ報告」
職務上の地位や職場内の優位性というと「上司から部下」が一般的ですが、それだけではありません。
「熟練パートから新人薬剤師への嫌がらせ」「薬剤師から調剤事務員への暴言」など、客観的に見て立場の上下関係が成立していれば、パワハラとみなされます。
また、経験や専門知識で明らかな差がある場合、職場の同僚・同期の間、部下から上司への行為でもパワハラと見なされることがあります。
パワハラは「上司から部下」への行為が一般的ですが、厄介なのは「指導なのかパワハラなのかがはっきりしない」ことです。
殴る・蹴るなど暴力行為は明らかにパワハラです。
しかし、上司からの発せられた「強め」の言葉は「叱責・指導」なのか「暴言」なのかグレーである場合が多いです。客観的に判断できる人物がいないと、なかなか見極めが難しいです。
体育会系の会社だったりすると、伝統的に「指導という名の(言葉の)暴力」が使われている場合もあります。
「昔からこうだった」「これが日常である」という感覚をほとんどの社員が抱いているため、異常な状況であるという認識が低いのです。
パワハラは被害者に精神的・肉体的ダメージを与えるだけではありません。
最終的には「自殺」などの原因となる、命に関わる重大な行為です。
実際、毎年多くの人がパワハラが原因で亡くなってします。
2013年には、岐阜県職員が「上司による言葉の暴力」と「長時間・過重労働」によって自殺しています。
(参考記事:岐阜県職員パワハラ自殺訴訟が和解 9600万円支払い)
しかし、加害者には自分の言動が「命に関わる」という認識がありません。「指導や悪ふざけがエスカレートしたくらいのもの」くらいにしか考えてないのです。
結果、パワハラは最悪の状況で発見される場合が多いです。
テレビやネットニュースを眺めてみれば、毎日のようにパワハラ関連のニュースが報道されています。
しかし、メディアに取り上げられる事件は氷山の一角であり、精神疾患の発症、自殺など取り返しの付かない状況に陥ってしまったものがほとんどです。
パワハラの芽は日本中の職場で日々生まれていますが、小さな状況で摘み取るのはなかなか困難です。
パワハラが行われるような職場はある種異常な環境であり、その環境に馴染んでしまうと「パワハラが日常」になってしまいます。当事者も周りも「パワハラ」という認識をはっきり持っていません。
また、被害者はパワハラを受けてることを「恥ずかしい」と感じていたり、「能力が足らない自分が悪い」と自責の念に駆られていることも多く、自ら声を上げることができません。
結果、発見された時には手遅れというケースが多いのです。
パワハラは加害者・被害者に影響をおよぼすだけではありません。
パワハラが蔓延する職場は、明らかにパフォーマンスが低下します。
「労働意欲の低下」「社員の定着率の低下」は「顧客サービスの低下」につながり、会社の評判・業績を落とします。
それでは、病院・薬局・ドラッグストア等で行わるパワハラには、どのようなものがあるのでしょうか。
厚生労働省によると、職場のパワーハラスメントの行為類型は以下のように分類されています。
- 身体的な攻撃(暴行・傷害)
- 精神的な攻撃(脅迫・暴言等)
- 人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
- 過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)
- 過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
- 個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)
こころの耳 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト〜心の健康確保と自殺や過労死などの予防〜 厚生労働省、https://kokoro.mhlw.go.jp/power-harassment/、2016/9/11閲覧
上記6つの類型について、私の実体験とともに説明します。
「これ私のこと…?」と感じたら要注意です。
パワハラの可能性はかなり高いですよ。
叩く・殴る・蹴るなど、相手の体に攻撃を加えることです。
「書類を投げつける」など、突発的にやってしまった行為も身体的パワハラに当たります。
悪ふざけなのかパワハラなのか若干分かりにくいケースもありますが、被害者が苦痛を感じたらそれは「パワハラ」です。
私は新卒でドラッグストアに入社したのですが、3年目に「パワハラ店長」に当たりました。
私は直接被害を受けたことはありません。しかし、2つ上の先輩(文系社員)のKさんはかなり攻撃されていました。
当時は社員が足りておらずルーチンワークに精一杯で、売り場作り(催事など)に手が回らない状況でした。
その店長はKさんを呼びだすと、「いつになったら売り場を作るんだ!」と商品を投げつけていました。
相手の人格を否定し、心に傷を負わせる言葉です。
「バカ」「アホ」「死ね」など幼稚性むき出しのものから、「使えない」「クズ」「給料泥棒」など相手の能力を否定するものまで様々です。書いてるだけでうんざりしてきますね…
また、同僚やお客様(患者)の前で、特定の人物に暴言を吐くのもパワハラに当たる可能性があります。本人が「これは指導だ」と言っても、上記のような品性のない言葉を使っていた場合はアウトです。
先に登場したパワハラ店長は、Kさんに対して常に「使えない」「死ね」など言っていました。
Kさんはあまり器用なタイプではありませんでした。効率的に仕事をこなせず、売り場をフラフラしている姿も見られました。
パワハラ店長はKさんを「エチゼンクラゲ」と名付け、「おいエチゼン!」とゲラゲラ笑いながら呼んでいました。
その後、Kさんは体調を崩すことを繰り返し休みがちになりました。最後は「祖母の介護のため」という理由で辞めてしまいましたね。
上記のような「からかい」「暴言」だけでなく、セクハラも精神的なパワハラに当たります。
上司が部下を何度も食事に誘う。卑猥なメールを送りつけるなどです。
「仲間はずれ」「無視」という行為は一見ただの嫌がらせに見えますが、被害者が大きくダメージを受けた場合、立派なパワハラになります。
これはどこの職場でも見られる卑劣な行為ですよね。
私(サイト管理人)の転職相談でも、何人かこういった被害を受けている方からメールをいただきました。
ある30代の男性薬剤師から「年下の女性管理薬剤師から無視をされて困っている」という相談を受けました。
年下で女性ですが、相手は管理薬剤師であり、会社での立場は上です。経験、専門知識に明らかな差がある場合は、パワハラと見なされても仕方ありません。
これも「仕方のない過重労働」なのか「故意」なのか分かりにくいケースが多いのではないでしょうか。
薬剤師はどこも不足しているので、やむにやまれず「遂行不可能」な業務をやらなければならない状況はあります。
しかし、嫌がらせや辞めさせるために明らかに必要のないことをずっとやらせたり、「売上げを3倍にしろ」「クレームをゼロにしろ」というほぼ実現不可能なことを強制してくる場合は、パワハラに当たるでしょう。
「薬剤師なのに掃除やレジ打ちばかりやらされる」など、あまりにも過小な要求の場合です。
私が新人の頃は、調剤に失敗した薬剤師は仕事をやらせてもらえないケースもみました。
服薬指導で患者を怒らせたら薬剤師が「もう患者様の前に立たないで!」と言われ、3ヶ月くらいピッキングばかりという人もいましたね。
「指導」や「リスクマネジメント」と言えないこともないですがね…
「まだ結婚しないの?」とか「彼氏いるの?」という言葉はセクハラであるとともに、個の侵害とみなされることもあります。
人間関係がしっかり出来上がっていれば許されるともいえますが、結局は「受け手がどう感じるか」です。
言った側はそんな気は無くても、相手にとっては重大な事はありますよね。パワハラと少しでも疑われれる言葉は、とにかく言わないほうが無難です。
パワハラは放っておいても解決しません。
「デリカシーが無い上司」と「抵抗できない部下」という構図は、どんどんエスカレートします。
パワハラの芽が小さいうちにきちんと対応しないと、取り返しのつかない状況になります。
できれば、相手に「私はあなたの言動をパワハラと認識している」と伝えましょう。
「訴える」「裁判」というニュアンスを匂わせてもいいかもしれません。
相手はパワハラの認識が無いだけかもしれないので、一度言われれば危機感を感じ、暴言が治まるかもしれません。
ただ、パワハラを受ける人は気が優しく、自己主張を怖れる人が多いでしょう。「これはパワハラです!」と言える人なら、そもそもパワハラを受けないですよね…
直属の上司にパワハラを受けている場合、その上の上司や他店舗の社員に相談してみましょう。
なるべく利害関係のない人に相談するのがポイントです。
相談するであれ訴えるであれ、記録を残しておくことは非常に大事です。
文字や音声で、他人にも分かるようにしておきます。
日記なら、より強い証拠にするためには「日時」と「具体的な事項」をきちんと書き残しておきましょう。
「いつ」「どこで」「だれが」「何を」がはっきり分かる文章が必要です。
また、暴言を音声に残せれば強力な証拠になります。
Amazonなら様々なボイスレコーダーが購入できますし、音声録音できるスマホアプリもあります。
上司のパワハラを録音することは、盗聴等の犯罪行為には当たりません。
どんな理由であれ、パワハラは卑劣な行為です。到底許される行為ではありません。
「パワハラをされる人が悪い」というような意見を言う人がいますが、間違っています。
パワハラを行う人間が100%悪いです。
自分を責める必要はまったくありません。
身を守るためにもすぐに対策しましょう。
薬剤師の職場の人間関係が辛い!5つの理由と今日からできる改善策
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