英語を必要とされる薬剤師の仕事とは?

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英語を必要とされる薬剤師の仕事とは?

外資系企業

 

英語を使いたいけれど・・・?

 

 

日本の英語学習市場はものすごいものがあります。

 

本屋に行けば、英会話やTOEIC対策本など、英語学習に関する書籍がずらっと並んでいますね。

 

「英語が市場になる」という現象は、外国人からするとかなり奇妙らしいです。私はカナダ留学中、スペイン人やフランス人から「なぜ日本人はあんなに英語を勉強するんだ?」とよく聞かれました。

 

彼らにとって英語は「読み書きそろばん」と同じなんですね。「英語ができなくてどうやって生活するの?仕事するの?」という(笑)。

 

薬剤師が本当に英語を必要とされる仕事とは?

さて、英語ブームで過熱する日本において、薬剤師は英語が必要とされるのでしょうか?

 

多くの薬剤師が「英語力=スキルアップ」と考えていますが、これは本当でしょうか?

 

この記事では、薬剤師に英語は必要なのか?スキルアップになって評価されるのか?について、現実的な話をします。

 

また、本当に英語が必要とされる仕事は何なのか?についても詳しく解説しています。

 

薬剤師×英語力を活かしたい! 

 

と思っている薬剤師さんに参考にしていただきたいです。

 

 

 

ドラッグストア・調剤薬局・病院の薬剤師に英語は必要?

欧米の薬剤師

 

薬剤師免許が必要とされる仕事は主に、ドラッグストア、調剤薬局、病院です。

 

こういった職場で薬剤師として働く場合、英語力を求められるシーンはたくさんあるのか? 英語ができると評価されるのか? ということが気になる人もいるでしょう。

 

率直に言えば「ほとんど必要ない」です。

 

薬剤師として評価されるのはあくまで「実務ができるか」ということだからです。

 

ドラッグストアなら

  • 商品知識がある
  • お客様に気持ちのよい接客をし、適切な医薬品をお勧めできる
  • パートや部下をマネジメントできる
  • 魅力的で販売力のある売り場を作れる

といった能力が評価されますし、

 

調剤薬局、病院なら

  • 処方せん医薬品、OTC医薬品に対する広い知識
  • 調剤過誤を防ぐためのリスクマネジメントの能力
  • 患者様に分かりやすく服薬指導できる

といった能力は必須です。

 

病院薬剤師は最近では医師に意見を求められることも多いので「各疾患における薬物治療のガイドラインを知っていて処方提案できるレベル」も求められます。

 

ドラッグストア・調剤薬局・病院で英語が求められる時は?

 

では、どういった場合に英語が必要となるのでしょうか。

 

それは「職場がある地域に英語を話す外国人が多いとき」です。

 

特に東京、大阪、京都といった大都市は海外からの観光客が多く、今や国際都市となっています。

 

当たり前な話、お客様、患者様が外国人でかつ英語しか話せないなら、英語でコミュニケーションをとるしかないですよ。これは至極当然です。

 

 

ただ、薬剤情報提供書(処方された薬の用法用量が書かれた書類)の英語バージョンもありますし、大病院なら医療通訳もいます。電話で通訳してくれる企業もあるので、医師はこういったサービスを使う人も多いです。

 

全然英語ができないと問題ですが、多少できればジャスチャー等で十分乗り切れます。

 

関連記事マツモトキヨシ超繁忙店の薬剤師の仕事

 

日本在住の外国人は結構日本語が上手い

 

多くの薬剤師が実感されていると思いますが、日本在住の外国人って日本語上手い人多いですよ。アメリカ人もブラジル人もフィリピン人も中国人も、巧みに日本語を操りますね。いつも関心して対応しています。

 

「英語圏の人だ!」と思ってここぞとばかりに英語を話したら日本語で「ゼンゼンモンダイアリマセン」返されるということも。

 

むしろブラジル人、中国人のほうが多い

日本企業の工場などの仕事を求めて、多くの外国人が日本にやってきます。
特に多いのはブラジル人、中国人ですね。

 

私は東海地域の薬局、病院で働いてきましたが、ブラジル人労働者の数はやはり多いように感じます。
以前勤めていたドラッグストアチェーンにポルトガル語を巧みに操る薬剤師がいました。カッコ良かったですねー。

 

この人は会社で有名でしたし、東海地方限定で放送される会社のCMにも出演していました。特殊能力があると企業の看板としてやはり注目されますよね。

 

中国人は世界中どこにでもいます。これは本当に実感します。

 

これからはポルトガル語、中国語も必要となって来るのでしょうか?

 

製薬会社でこそ薬剤師の英語力が求められる

製薬会社の研究員

 

薬剤師として英語が必要とされるのは、やはり製薬会社です。

 

医薬品開発はワールドワイドなので、日本で開発した医薬品を海外で上市したり、逆に輸入したりする場合、当然英語でのやりとりが必要となってきます。

 

特に英語が必要となるのは外資系企業です。上司がアメリカ人だったり、外国の支店に電話やメールで連絡をとるということが日常的にあります。

 

MRとして英語力は必要?

 

MRにも様々な仕事があるので、一概には言えません。

 

ただ、MRの仕事は「薬の営業」であるため、求められる能力は「営業力」です。医師にアポイントをとり、短い時間で適切に自社製品の利点をアピールする、医師の要望に答えるフットワークの軽さ、ノリの良さ、といった能力ですね。

 

そのため、MRのとして英語を使うシーンはさほど多くはありません。

 

学術など事務職で英語力が求められる

 

製薬会社で英語力が求められる業務は、学術など事務職です。

 

学術は医療機関などからの質問に答えるため、様々な英語文献を読みこなす能力が必要です。

 

また、薬事申請業務には、メディカルライティングと呼ばれる専門的な英語を書く業務があります。具体的には、治験総括報告書、臨床試験報告書、インタビューフォームの作成と改訂等です。

 

海外での承認をとるためには、薬事関連書類の作成が必要であり、その過程で海外文書を読みこなしたり、和訳したりといった作業がでてきます。これは高い英語力を必要とする業務です。

 

ただ、調剤薬局や病院で働く薬剤師が転職する企業として、製薬会社はあまり一般的ではありません。

 

薬剤師で英語に自信があるなら、やはりCROを目指すべきです。

 

CROとは

CROの仕事風景

 

CROとはContract Research Organization (受託臨床試験実施機関)と言われ、製薬会社の治験業務を支援する機関のことです。

 

簡単に言えば「複雑な治験を製薬会社の代わりにやってあげる」企業のことです。

 

治験業務は治験実施計画書(プロトコル)の作成からモニタリング業務、データマネジメント、薬事申請業務、新薬の市販後の調査など多岐に渡り、長い時間がかかります。

 

非常に専門性が求められるため、治験のエキスパートであるCROを利用する製薬会社が増えているわけですね。

 

関連記事

CROに関する詳しい情報は臨床開発(CRO・SMO)の仕事編をご覧ください。

 

CROの大手4社

 

CROの企業で有名なものは下記の4社です。

 

CROを目指すのであれば、まず押さえておきたい企業といえるでしょう。やはり大手は様々な案件を扱っていますし教育制度も充実しているので、未経験者にはよい環境だと思います。

 

シミック

日本で初めてCROビジネスをスタートした、業界のパイオニア的存在

 

イーピーエス

モニタリングなど開発業務全般から製造販売後調査に至るまで、全業務をカバーする、業界最大手の一つ

 

クインタイルズ

外資系企業。本社は米国。
世界約100カ国で展開し、従業員数は全世界で28000人以上の世界的メディカル企業。
当然、英語で各国の支店と連絡をとることが日常的にあり、グローバルなキャリアをつむことができる。

 

パレクセル

こちらも外資系企業。本社は米国。
世界50カ国以上に展開し、従業員数は14000人を超える。
臨床開発未経験者でも独り立ちできるよう、専用のトレーニングプログラム用意されている。

 

 

CROにはどのような仕事があるのか

メディカルライティング

 

治験実施計画書(プロトコル)、治験薬概要書など治験に関する様々な書類を作成する業務です。

 

CRA(Clinical Research Associate)

 

CRAはモニターとも呼ばれ、治験契約、モニタリング業務、CRF(症例報告書)チェック・回収、治験終了の手続きなどを行います。

 

実際に治験を行う医療機関とコンタクトをとっていく業務ですね。

 

CROの中で一番人数が多く、多くの人はCRAからキャリアをスタートしています。

 

治験実施機関の医師、看護師等と関わるので、高いコミュニケーション能力が求められます。

 

CRAになる人は薬剤師だけでなく、看護師、臨床検査技師、理系大学出身者など様々です。病棟経験があり、がん領域に詳しい看護師はとくに重宝されるといいます。

 

薬剤師でも病院薬剤師の経験があり、がん領域や感染症、精神科疾患など専門性があると、優遇されます。

 

関連記事薬剤師から未経験でCRAへ転職!CRAの仕事に必要な能力とは?

 

DM(データマネジメント)

 

症例データの管理業務。

 

CRAなどから集められたデータを管理し、分析する役割を担います。

 

関連記事DM(データマネジメント)のやりがい、大変さとは?DM経験者が解説

 

QC(クオリティコントロール)

 

治験の質を検証する品質管理業務。

 

治験が治験実施計画書を遵守して実施されているか検証します。

 

 

安全性管理

 

医薬品に関する有害事象、副作用の収集や評価、報告を行います。

 

TOEIC800点レベルの高い英語力が求められる業務です。

 

 

なぜCROでは英語力が求められるのか

グローバルビジネス

 

国際共同治験の増加

 

国際共同治験とは複数の国や地域で同時に行う治験のことです。

 

最近の日本企業は中国、台湾、フィリピン、インドネシア等のアジア地域で臨床試験を行うケースが増えています。これはなるべく日本人と似た人種で実験するためですね。
アジア地域で国際共同治験され承認された医薬品の例として、アリピプラゾール(商品名:エビリファイ)、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩(商品名:プラザキサ)などがあります。

 

ところでなぜ国際共同治験が増えているかというと「ドラッグラグ」の問題を解消するためです。
ドラッグラグとは、海外で承認されている医薬品が、承認までに長期間かかる日本では使用できないという問題です。とくに抗がん剤など日本で承認されている薬で延命効果が期待できない場合、外国の承認薬を心待ちにしている患者さんも多くいます。

 

そのため海外の資源を使ってスピーディーに治験を行うには、国際共同治験の増加が急務なのです。治験の場所が海外になるので、当然英語力は必須となります。

 

ジェネリック医薬品の増加に伴う新薬開発の活発化

 

ジェネリック医薬品の普及は、医療費削減のために国を挙げて行われている公共事業です。

 

しかしジェネリック医薬品によって脅かされているのが、新薬からの収益を柱とする大手製薬会社ですね。新薬の特許期間は10年であり、その期間が過ぎると一気にジェネリックが発売されます。こうなると、製薬会社はもう新薬からの収益を確保するのが非常に困難になります。

 

そこで、日本だけでなく「海外でも売る」という動きが活発化しています。これが製薬会社のグローバル化ですね。

 

実は日本は処方せん薬市場世界第二位という「超医薬品消費国」であり、アメリカ等の外資系企業が続々と日本市場に参入してきています。

 

こういった理由から製薬会社のグローバル化は必須であり、製薬会社の臨床開発を支援するCROにも当然英語力が求められるのです。

 

 

高い英語力が必要とされるCROの仕事

 

薬剤師で英語を必要とされる仕事に就きたいなら、CROを目指すべきです

 

理由は「英語力を求められる業務が多いから」です。

 

メディカルライティングは海外文献を読み和訳する業務があるので、リーティング、ライティングのスキルが求められます。

 

もっとも英語力が求められるのはQC(クオリティコントロール)で、医薬品の有害事象、副作用を集めるため、英語の文献を読みこなすスキルが必要です。また、海外の取引先と交渉できるスピーキング力も必須です。

 

実際、求人案件を見ていると「TOEIC700点レベルで日本語から英語への翻訳が出来る人」「海外ライセンス先との交渉」など、高い英語力を求められるシーンが多そうです。

 

どのくらいの英語力が必要か?

 

私が転職コンサルタントとCROへの転職について話して感じたのは、「かなり高い英語力を求められる」ということです。

 

TOEICも大事ですが、それよりも「実際に話せる。書ける。海外で働いた経験があったり、海外の大学を卒業している」という能力、経験のほうがアピールポイントになります。「実際に使える」ということですね。

 

 

英語を必要とされる仕事は、転職サイトで探す

求人サイトをみて悩む女性

 

「英語を使って仕事がしたい!」と思っても、どうやって仕事を探したらいいかわからないですよね。

 

そんな時は転職コンサルタントに相談してみるといいです。彼らは薬剤師転職の専門家なので、CRO業界についてかなり詳しいです。

 

転職コンサルタントに話を聞くためには、人材紹介会社が運営している転職サイトに登録します。

 

当サイトでもオススメの転職サイトを紹介しています。

 

薬剤師におすすめ転職サイト5選!選び方と使い方のポイント

 

CROの業界は特殊なので、転職を考えるならとにかく情報収集が大切です。

 

転職サイトを上手に使って、満足いく転職をしてください。


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