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製薬会社・研究職→薬剤師、体験談
19年間製薬会社で製剤設計の研究者として勤め、2017年から調剤薬局の薬剤師に44歳で転職した唐沢と申します。
製薬会社在籍時代、ふと気づくと、いつの間にか管理職。研究のウェイトは少なくなり、世の中の役に立っている実感が薄れる、会社人間になりつつある事に気づく。
折角だから、いつかは薬剤師として働いてみたいという好奇心、55歳が役職定年だから50歳位で薬剤師...。漠然とした設計図ができる。
そんな最中、実家の両親が年老い運転免許証を返納、買い物難民、認知症も出てくる。歩行もおぼつかなくなり、いつの間にか介護認定を経てデイサービスの利用に。「単身で実家に帰ろう」と決心。
計画より5年は早かったですが薬剤師として働く決心をし転職した経験を基に執筆しました。
博士号取得後、1998年から国内大手ジェネリックメーカー、国内新薬メーカーで主にジェネリック医薬品の開発に携わる。
2017年から調剤薬局勤務。
一番の違いは、相手が全てお客様(患者さん)という所です。少し特殊ですがサービス業ですので、製造業の製薬会社との違いは明確です。
また、一つの仕事(処方箋)は、受付、調剤、監査、投薬の流れで基本的に完結するので、スパンが短い作業の繰り返しです。
製薬会社の仕事は、基本的に先の非常に長い中での日々業務ですので、この部分が大きく違います。一つの仕事は短時間で終了するので、達成感は容易に感じられます。
本来世間で認知されている薬剤師として活躍できます。一般の方とお話すると、薬剤師さんが「〇△×」と言っていたということを良く聞きます。
世間では尊敬されている職業なので、その一員として働く喜び、責任感が感じられるでしょう。
一方、製薬会社では、医師を中心とした医療関係者、競合他社、業務委託先(委託元)、経営陣を含めた上層部(笑い)が、主な相手だと思います。
製薬会社では、研究、MRどちらでも自分で業務に支障がないように段取りを組んで、調整した上で申請すれば長期休暇の許可は容易に得られたでしょうし、会社も奨励していたでしょう(フレッシュ休暇により有休の消化率を上げて業イメージをupするため)。
また、フレックス勤務も容易に使用できて、仕事自体を自分で調節できていたと思います。
調剤薬局は、営業時間、営業日が決まっており、原則シフト勤務制です。自己都合、自己裁量での労働の調節は極めて難しくなります。
また、多くの店舗は土曜日の午前中は営業しています。シフトで調節は可能ですが、土曜日に働く覚悟は必要です。
一番はコミュニケーション能力だと思います。
MRなら、忙しいDr.へのアポイントのとり方、面談時の説明。研究者では、各種会議に応じた適切なプレゼン(研究部でのサイエンス中心、経営層へのビジネスポートフォリオを含めた分かりやすくアレンジした科学的内容)。日々の報連相など。
どれも、標準的なものがありながら、聞き手の様子、反応をみて臨機応変に報告順序、言葉など工夫していると思います。
これが患者さんへの服薬指導で役に立ちます。短い時間で患者さんのお気持ちを察しながら、臨機応変に服薬指導する。最近、特に心がげていて製薬会社時代の経験が活かせていると思います。
薬物動態の専門家は特に有利だと感じます。
就職前は処方箋ごとに瞬時に相互作用の危険性を見抜く能力が必要かなと思っていましたが、前回と同じDo処方がほとんど、レセコンが処方薬を入力するとアラートを出してくれるので、心配事は取り越し苦労でした。
しかし、腎機能低下者、授乳など薬剤の特性を考慮した上で判断する能力が必要な場面もあるので、薬物動態の研究者は有利だろうなと思います。
製剤、分析分野も結構使えます。
薬局で手にするのは、製剤そのものです。構造式や一般名を見ると混合時の成分に注意する事を察する事ができるし、インタビューフォームなどの安定性情報の見るポイントを熟知しているので、役立つ事が意外とあります。
製薬会社の研究者として勤務してきた私から見ると、薬剤師の仕事の方が「直接患者さんから感謝されることが多いので、やりがいを感じやすい」と思います。
特に投薬時に患者さんが出してもらい忘れた薬を疑義紹介で追加してもらうと大変感謝されます(未だ経験の浅い私にとってはこれ位が精一杯だったりします)。
一方、製薬会社では、給与が高く、東証1部上場有名会社勤務、その中で各自が専門性を活かして、やりがいを感じていると思います(自己満足に近いでしょう)。
大幅にダウンしたように当初は思えます。提示された年収は、製薬会社での直近と見比べると愕然とするものでした。
未経験、44歳、土曜可、給与優先にて;提示額約600万円。製薬会社に在籍時は年俸制800万円台中盤でした。
転職後に気づきましたが、残業代は提示額に含まれていなかったです。私の勤務先では課長でも(薬局長や管理薬剤師は勿論)、残業代もつき、組合員でもあります。
こうして時給換算で考えると給与は思ったよりも悪くなさそうです。年棒制へ移行する職位は確認しておいた方が良いでしょう。
関連記事:普通の薬剤師が年収1000万円級の高年収を得る方法とは?
未経験なので、当然一般社員からのスタートでしたが、直ぐに気づきました。マネジメントできる方が非常に少ないのです(男性は職人気質の方が多く、女性はマネジメントを避けたいたいためにパート勤務を選択されている方が多いようです)。
そのせいか、未だ入社9カ月ですが、部長から前の地区の薬局長で戻らないかと打診がある位です。薬局長や管理薬剤師になれば、年収+30万円にはなるでしょう。
製薬会社のような立派なものは期待しないで下さい。ほとんどなしと思っておいた方が良いでしょう。
エージェント経由を強くお勧めします。未経験の私は、エージェント2社(マイナビ薬剤師、メディウェル(薬剤師転職ドットコム ))に登録、計4社に応募、面接して全て合格しました。
エージェントを通して、給与、休暇を中心とした労働条件契約書案が事前に提示されるので、内容をみながら応募します。
と言っても、こちらの希望はエージェントさんが把握されていて厳選された上で適切な会社を紹介して下さるので、確認すれば良いレベルです。
この部分は個々に対応すると苦労するので、エージェントを使えば転職活動は非常に楽です。現職に在職しながらでも十分可能です。
関連記事:薬剤師におすすめ転職サイト5選!選び方と使い方のポイント
面接時には、すでに見ている労働条件契約書案を確認しながら、追加で質問をしました。
私の場合、近い将来の出店の計画の有無、モデル賃金、昇給額の実績、配属候補先の店舗を中心に面接を行いました。
内定後、どこにしようか迷います。エージェントさんからの打診で、決めかねている理由を率直にお伝えすると、薬剤師には家族手当をつけていないのだが特例でと特別条件が出たり、将来的よろしければ薬局を譲渡する方向でなどの追加条件が出てきました。
土曜日休みを捨てきれない方は、勤務範囲に複数店舗を展開している所を選ぶのが無難です。
翌月の勤務は、シフトで調節してもらえるし(複数店舗なら他店舗からの応援も可能)、万一、配属店舗が自分に合わない場合でも、異動させてもらえるからです。
製薬会社に比べると人間関係が密になるし、個性的すぎる環境に追随できないこともあるので、勤務範囲に複数店舗があるメリットは大きいです。
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