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ドラッグストア薬剤師の憂鬱
「もう辞めちゃおうかな…」
そんなことを考えながら働いているドラッグストア薬剤師はとても多いです。
実際に私もドラッグストアで働きながら、長年そう思っていましたし、周りの薬剤師も口々にそう言っていました。
なぜ、ドラッグストア薬剤師を辞めたいと思う方がこんなにも多いのでしょうか。
ここでは、私がなぜドラッグストア薬剤師を辞めたいと思ったのか、実体験を元にその理由を7つご紹介していきます。
新卒でマツモトキヨシに入社。
関東でも有数の超繁忙店でOTC薬剤師としてのキャリアを積む。
これは、どこのドラッグストアでも「あるある」な話だと思います。しかし、まさかここまで「売りたい商品を売れない」とはドラッグストアで働く前には思ってもいませんでした。
ドラッグストアは薬屋さんでもあり、企業でもありますから、当然のごとく利益の出る商品を売りたいわけです。その利益の出る商品を私たちは積極的に売らないといけません。
これは、薬剤師にとってはとても酷なこと。「もっとこの患者さんには合うお薬があるのに、違うお薬を進めないといけない…」という状況に何度も出くわします。
お薬の知識があるがゆえに、会社から売るべきだと推奨されているお薬よりも、もっと適したものが分かってしまうんですね。
私は、働き始めてすぐのころは素直に推奨品を売っていましたけど、仕事に慣れてからはロボットのように推奨品を売ることはやめました。
だから私は周りから推奨品をあまり売らない人として見られていたと思います。
私がドラッグストアで働いていて最も嫌だったことは、休憩がちゃんと取れないことです。
一度だけ、1分も休憩が取れないままぶっ通しで働いたことがあります。休憩に入ったものの電話対応やその他の業務に追われて休憩ができなかったのです。
私が休憩に全く入れていないのを店長も知っていながら、当然のように知らん顔です。全く休憩に入れなかったのは1回だけですが、それでもまともに休憩に入れることは滅多にありません。
60分の休憩時間が規則では定められていますが、実際には毎日30分〜40分ほどしか休憩に入れていませんでした。
私が働いていたドラッグストアはとても売上の大きな店舗。休憩がきちんと取れないことに加え、常にバタバタと店内を駆け回っているような状態でしたので、とにかく体力の消耗が激しかったです。
「こんなに毎日走り回っている薬剤師っているの?」と思うくらい。
あまりに体力の消耗が激しかったので、これはこのまま一生ドラッグストアで働いていくのは無理だなと感じました。
ドラッグストア薬剤師はとても生活が不規則です。私の場合は、お昼すぎから仕事が始まり、夜の23時頃に仕事が終わるという生活をしていました。
帰りはいつも終電です。片道一時間半かけて、2回乗り換えをして帰っていましたので、どこかで遅延が起きてしまうと、乗り換えが間に合わないことも。その場合は、真夜中に40分ほどかけて家まで歩いて帰ることもありました。
電車が遅延していなくても、家に帰りつくのは日付が変わった頃です。こんなに帰りが遅いのにもかかわらず、次の日の仕事が朝の8時からスタートなんてこともあります。
このようなシフトを組まれているときは睡眠時間が3時間くらいしか取れません。
病院や調剤薬局とは違って、ドラッグストアは営業時間がとても長いところが多いため、このようにどうしても生活が不規則になりやすいのです。
ほとんど疲れが取れないまま、重たい瞼(まぶた)をこじあけて会社に向かう度に何度も辞めたいと思いました。
私はOTC専門で働いていたので、調剤は一切していません。調剤併設店で働いている場合は別ですが、ドラッグストア薬剤師の多くは日頃の業務の中で調剤をすることがありません。
調剤ができないというのは、ドラッグストア薬剤師として働く前から分かっていたことではありますが、いざその状態に身を置いてみると何とも言えない焦燥感が襲ってくるものです。
ご自分の大学の同級生を思い出してみてください。ほとんどの方が調剤かドラッグストアに就職していたはずです。
SNSなどで同級生の近況を見ていると、みんなで調剤の話題で盛り上がっているのに、自分はその会話に入れない。同じ薬剤師の資格を持って仕事をしているはずなのに、周りの会話についていけないのは、とても悲しいことです。
そのような状態が続いていると、悲しいを通り越して不安を感じるようになります。
「このままドラッグストア薬剤師として働いていて良いのか、調剤経験を積まないままでこの先大丈夫なのだろうか」と、常にこのような不安がつきまといます。
6年もかけて大学に通って、とてつもない勉強量をこなしてやっとなれた薬剤師。それなのに、ドラッグストア薬剤師の仕事はレジ打ちや品出しばかり。時に“時給の高いレジ打ちのお仕事”と揶揄されることもあるほどです。
「それでもいいよ」という薬剤師ももちろんいます。でも、多くの薬剤師は自分の専門性をなかなか発揮できない仕事に嫌気がさしてしまうことでしょう。
「何で、薬剤師の資格を苦労して取ったのに毎日のようにレジ打ちをしているんだろう…」と、ふとしたときに考えてしまうことも。
私もドラッグストア薬剤師として生活を始めて数ヶ月経つころには「あれ?私って薬剤師の資格を持つただのドラッグストアの店員さんじゃん」って思うようになりました。
調剤薬局や病院と比べるとなかなか専門性が発揮できないのは入社前に分かっていたはずなのです。
しかし、いざその状態を肌で感じるようになるとやはり、どうしても周りの薬剤師と比べてしまうのでしょう。このままドラッグストア薬剤師として働いていてはいけないような気持ちになってしまうのです。
クレームも非常に多いです。しかも、クレームの多くはただ店員に文句を言いたいだけのような方ばかり。理不尽なものもとても多いのです。
私も何度もクレームを受けました。お会計待ちの列に並ばずに割り込んできて、文句を喚き散らす方もいましたし、店員に向かってツバを吐いてくるような方もいました。
言い方は悪いかもしれませんが、とにかくドラッグストアには常識がないような方も来られます。もちろん、ほとんどのお客様は普通の方です。
ただ、一部のそういったクレーマーの方たちのせいで、私たちスタッフの精神は大きくダメージを受けてしまうもの。クレームを受けるたびに、接客という仕事自体をしたくないと思いましたし、何度も仕事を辞めたいとも思いました。
調剤薬局や病院は人間関係をこじらせると大変というのは良く聞きます。狭い空間で毎日顔を合わせる方と良好な関係を築けないのは、大きな精神的ダメージを受けるからです。
ドラッグストアはどちらかと言うと、職場が狭いということはありません。むしろ広い方でしょう。しかし、それでもやはり人間関係のいざこざは起きてしまうもの。
私のいた職場では良くスタッフ同士の悪口が飛び交っていました。あの人は仕事をしないだの、効率が悪いだの、センスがないだの、とにかく言いたい放題です。
それくらい、常に効率よく周りを見ていないといけない環境だとも言えるのですが、「仕事ができない人」として扱われるようになると、とにかくいろいろ影で言われます。
忙しい職場だからこそ、他人への要望が高まってしまい、こういった悪口が出てしまうのでしょう。
私が働いている店舗だけが、こういった悪口が多発しているのかなと最初は思っていましたが、他の店舗の方の話を聞く限りはそうではありませんでした。
毎日のように誰かの悪口を聞くというのは思っているよりも体力を消耗します。なんでこんな環境で働いているんだろうとふと考え込んでしまうこともありました。
こんなに人間関係が大変なら辞めたいと思うことももちろん、何度もありました。
関連記事:薬剤師の職場の人間関係が辛い!5つの理由と今日からできる改善策
ドラッグストア薬剤師を辞めたい、だけど辞めた後はどうしたら良いのだろう、とお悩みの方。私は「このままドラッグストア薬剤師として働き続けて、人生を無駄にしたくない」と思ったので、4年間働いた後、退職しました。
退職して思ったのは「もっと早く辞めておけば良かった」ということ。とにかく体も心も楽になりました。
ちなみに今は、フリーランスとして生活しています。フリーランスなら自分の好きな働き方ができるので、自分にぴったりの働き方だと思ったからです。
無理して嫌な仕事を続けるよりは「辞める」という決断をして、新しい人生をスタートさせるのも自身の大きな成長につながるのではないでしょうか。
ドラッグストア薬剤師が仕事を辞めたいと思う理由、それは人によってさまざまかと思います。
しかし、多くのドラッグストア薬剤師に、今回ここで挙げた7つの理由は当てはまるのではないでしょうか。ドラッグストア薬剤師を辞めた方と話をすると、だいたい皆同じような話をします。
悩みを抱えているのは自分だけではないんですね。どうしても今の職場に耐えられないときは、我慢せずに新しい一歩を踏み出してみるのも大切です。
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