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実務実習に行った薬学生の悲痛な叫び
左の写真は、病院でのインターンシップを終えた薬学生の悲痛な叫びです。
薬剤師に対する不満が赤裸裸に語られています。
「医師や看護師より肩身が狭い」
「病院での地位が低い」
「患者さんにはうっとうしがられる」
「給料が低い」
不平不満のオンパレードですね(笑)
この学生は薬学部に入ったことを心から後悔しているらしいです。
病院薬剤師にこだわらなくても、製薬会社や医薬品卸など他にも道はあると思うのですが……
残念ながら、上記の学生のように薬剤師の仕事に価値を見いだせない人って多いです。
私のドラッグストア時代の女性薬剤師は「薬剤師なんかになるんじゃなかった。子どもは医者にしたい」と口癖のように言っていました。
また、調剤薬局時代の同僚には「薬剤師はもうやりたくない。私は医者になる」と言って、32歳から医学部学士編入を目指していた女性がいました。
薬剤師になったことを後悔している人って多いんですよね。
でも、気持ちは分かります。私も20代の頃は「薬剤師の存在意義」に疑問を抱きながら、悶々とする日々を過ごしたものです。
では、なぜ薬剤師の仕事はつまらないのでしょうか。
一般的な調剤業務の流れは
この繰り返しです。
医薬品業界は「規制の業界」とも呼ばれ、薬事法により厳密に管理されています。つまり、薬剤師の調剤業務は、ルールに従って淡々と行うものなのです。逆に決められたルールを破って自分勝手に仕事を行うことは許されません。
この繰り返し。
薬剤師の仕事って基本的には、クリエイティブに物を生み出したり、マーケットを分析して新しいサービスを投入するようなものじゃない。同じコトを、コツコツ、コツコツ、継続していく仕事なんですよね。その単調な毎日に、やりがいが持てなくなる気持ちはよくわかります。
ただ、同じ事を継続するってすごく難しいことなんですけどね。
薬を処方するのは医師であり、薬剤師は処方に従って調剤を行います。
厳密には「処方に間違いがないかチェックし、危険を未然に防ぐ」のが薬剤師の役割なのですが、基本的には医師の処方に従わなければなりません。
つまり、他人が考えた処方を患者さんに伝える役割なんですよね。
服薬指導って、よく考えてみると不思議な仕事です。
服薬指導時に「薬を飲んでも全然よくならない!」と文句を言われても、そもそも自分が処方したものじゃないからわからない。
病院ならカルテを読めますが、調剤薬局だと「なぜ医師がこの処方をだしているか」もよく分からない。患者さんの訴えと処方内容から推測するしかありません。
分からないければ「詳しいことは先生に聞いてください」と逃げてしまうこともできます。
服薬指導を拒否する患者さんって結構多いです。中には、薬剤師が説明することに腹を立てる患者さんもいます。
「先生に言ったのに、なんでまたあなたに言わなきゃならないの?」
「薬剤師に私の病気を伝えて何になるの?どうせ何もできないでしょ?」
そんなシーンはよくあります。
薬は正しく服用しないと効果が十分発揮されなかったり、副作用が起きたりします。ある種の病気を悪化させてしまう薬もあります。
薬剤師は「最後の番人」であり、薬が患者さんに渡る直前でリスクを回避したり、薬物治療の効果を最大限に高める仕事をしなければなりません。そのために服薬指導を行うのですが、理解してくれない患者さんも多いです。
私は調剤薬局時代に、医師に疑義紹介をして患者さんに激怒されたことがありました。
リリカカプセルの処方内容に疑わしい点があり医師に電話したのですが、それを患者さんに伝えると激怒しました。
「お前は俺の先生のメンツを潰す気か!」
余計なことをしやがって、ということですね。
薬物間相互作用や副作用なんて理解できる患者さんって少ないんですよ。よかれと思ってやった仕事でクレームをつけられると、やる気をなくしますよね。
日本の医療は、ほぼすべての権限が医師にあります。
「チーム医療が大切だ」という主張は建前であり、医師を頂点としたピラミッド構造はいまだ保存され続けています。それは医師会の希望でもあるわけです。
薬剤師は何をするにも、まず医師の了解を得なければなりません。一包化、ジェネリック医薬品への変更、粉砕……こういった薬剤師の専門とも言える業務でも、いちいち医師の了解を得なければなりません。
「何をするにも医師の指示が必要である」
これって専門家と言えるのでしょうか。
弁護士、公認会計士、教師、スポーツトレーナー…どんな仕事も専門性があります。そして多かれ少なかれ「専門家として自分で判断し決定する」という状況があるわけです。
でも現状の薬剤師の仕事は、この「決定権」がほとんどありません。
結局医師の指示のもとせっせと動くのがほとんどで、学んだ知識を生かす場なんて皆無じゃないか
ヤフー知恵袋に不満をぶつけている薬学生の気持ち、よく分かります。
共感する薬剤師多いじゃないでしょうか。
上記の迷える薬学生の投稿に対して、こんな大人な回答をされている人がいました。
文面からして、おそらく臨床の薬剤師でしょう。
tomo158779さんの回答を一部抜粋させていただきました。
質問者さんはかなり偉そうな文面ですので国公立か慶応、東京理科、立命館あたりとして話します。
そんなに臨床が馬鹿らしく見えるならば基礎研究を目指せばいいじゃないですか。製薬会社、大学など。私の先輩は科学捜査研究所に入って覚せい剤の尿検査キットを開発した人もいます。
現状が不満なら、それを改善するため「自分で行動を起こす」ということですよね。不満を述べているだけでは何も変わりません。
私は臨床ですが薬剤師の地位をその職場で確立するのは自分だと思っています。もちろん医師を超えるのは無理ですが、医師から信頼されることは可能です。
素晴らしいです。
今、薬剤師に求められている人は「自分で課題を設定して解決できる人」なんですね。
「現状を嘆くなら、自分が変えてやる」
そういう気概を持った薬剤師が求められています。
そもそも楽しい仕事とはなんでしょうか。世の中の人は私のような病院薬剤師より給料が低い人もたくさんいます。もちろん私よりも給料が高い人もたくさんいるでしょう。ただそれらの方々は確実に私よりも働いています。
その通りですよねー。楽しい仕事って何なんでしょうか。人のために苦労をするから仕事であり報酬がいただけるわけです。楽しいだけなら、それは遊びです。
病院で働いていると実感しますが、医師や看護師ってめちゃくちゃ大変なんですよ。
1日80人くらい外来診療をこなして、次の日の昼まで勤務の先生。
ナースコールが鳴り止まず、一睡もしないまま翌日の勤務を迎える看護師。
シフトが不規則なので、カラダをゆっくり休めることができず、いつも疲労を抱えたような状態。
長時間労働、睡眠不足でいつもフラフラです。
それこそ、不平、不満のオンパレードですよ。本当に頭が下がります。
「隣の芝生は青く見える」ってまさにこのことですよね。
薬剤師の仕事はつまらないだけなのでしょうか。
多くの薬剤師は毎日飽き飽きしながらも、生活のため業務をこなしています。
しかし、本当に一握りですが、薬剤師の仕事にやりがいを見いだし、独自の仕事を確立している人がいるのです。
私が出会ってきた「すごい薬剤師」を紹介します。
1人目は、私が実務実習の時に指導を受けた女性薬剤師です。
彼女はごく普通の調剤薬局の管理薬剤師でありながら、「在宅の褥瘡治療のパイオニア」として有名な人でした。
褥瘡部位の状態(肉芽形成の状況や水分量など)から適切な褥瘡治療薬の基剤を選択することで、劇的に褥瘡の治療効果を改善させる研究をしていたのです。
彼女の研究は高く評価され、在宅医療の医師が彼女の説明を受けにくるほどです。また、褥瘡治療のガイドブックを作成し、さらに英語翻訳して海外で出版していたりしました。
もう一人は、病院薬剤師です。
その人は専門の精神科薬だけでなく、幅広く深い薬物治療の知識と経験を持っていました。医師が彼の薬物選択のアドバイスや副作用の判断を聞くために、薬局を訪れます。
病院内で研修医や新人の医師、看護師に対して、薬物治療の講義を行ったりしていました。
私は初めて彼と話をしたとき、その圧倒的な知識量に舌を巻きました。
病院薬剤師の年収と労働環境は?将来はどうなる?現役薬剤師が解説
薬剤師の仕事は受け身の性質が強く、単調でつまらないものになりがちです。
でも、仕事にやりがいを見いだしたり、仕事を深めて他の医療職から認められている薬剤師もいるのです。
その違いは何なのか。
それは「自分で考えて工夫してきた」ということではないでしょうか。
つまらない、つまらないと不満も言いながら働いている薬剤師って、基本的には言われた事しかしません。最低限のルーチンワークだけを終わらせて、早く家に帰りたいわけですね(笑)。
一方、私が尊敬する人達は、自分から仕事に積極的に関わっていました。自己学習したり実務経験を増やすことで能力が上がり、新しい価値を提供できるようになります。
よって、他の医療従事者や患者さんが集まってくるので仕事が楽しくなり、さらに能力が上がっていくわけですね。
また、仕事を楽しんでいる人は、仕事のいい面を見る能力が高いです。
薬剤師の仕事を「医者に言われるままにやるだけの仕事だ」と軽蔑する人もいます。
でも、上記の女性薬剤師は「調剤業務や服薬指導は個別最適化が必要。奥深い仕事です」と私に説明してくれました。
同じ仕事でも、人によって捉え方が全然違うわけです。
「人生がつまらないのは、あなたがつまらない人間だから」は有名な言葉ですが、これはそのまま仕事にも当てはまるのではないでしょうか。
楽で楽しい仕事はありません。
ですが、仕事を楽しくする工夫はいくらでもできるはずです。
なんとなく過ぎてしまう毎日に少しでも新しいものを見つけて、わずかでも成長していきたいものです。
仕事がツマラナイから、毎朝うんざりしながら職場へ向かう。それって嫌な人生ですよね。
もし、興味のある仕事があるけど勇気がなくて挑戦できてないのなら、この機会に検討してみるのはどうでしょうか。
その方法の一つとして「転職」があります。
薬剤師が転職する場合、転職サイトを使うのがもっとも効率がいいです。
転職サイトを運営している人材紹介会社は、求職者と企業をマッチングさせる役割を担っており、あなたの希望にあった求人を多数紹介してくれます。しかも無料で利用できるので、使わないと損です。
私はマイナビ薬剤師を2度利用して転職しています。
マイナビ薬剤師は大手転職サイトであり、40,000件以上の求人を保有し、薬剤師1人あたり21.1.件もの求人を紹介している実績があります。
転職コンサルタントの質にも定評があるので、転職が初めての薬剤師さんにはオススメしたいですね。
私は時給4,000円の派遣薬剤師として働き、30歳を超えてから病院薬剤師として働き始めました。今は充実していて楽しいですよ。
積極的に動かなければ、現在の状況は無かったでしょう。
自分から行動しない限り、「仕事がつまらない」のは「仕事がつまらない」ままです。絶対変わりません。
まず、一歩を踏み出す。これがすべてだと思います。
「もう薬剤師辞めたい…」 人間関係、仕事のミス、長時間労働で悩んでいる薬剤師さんに読んでいただきたい記事です。
→薬剤師を辞めたい理由は結局たった一つしかない【辛い体験談】
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