CRCの本当の大変さ、辛さとは?CRC経験者が解説

CRCの本当の大変さ、辛さとは?CRC経験者が解説

CRCの本当の大変さ、辛さとは?CRC経験者が解説

crcの大変さ

 

CRC(治験コーディネーター)は医薬品の臨床試験のサポートを行います。

 

医薬品の開発にかかわる重要な業務を担うため、大変やりがいのある仕事です。やりがいがあるからこそ、もちろん大変なことやつらいこともたくさんあります。

 

実際にCRCとして働くなかで感じた、CRCの仕事の大変さやつらさについてお話します。

 

執筆者:Sさん

 

臨床検査技師。
治験コーディネーター(CRC)歴3年。多岐にわたる疾患領域の案件を担当

 

「一人の患者さま」という考え方と「一症例」「一データ」という考え方

 

CRCとして働くなかで、この考え方が最も苦しんだ部分でした。

 

CRCという職業を選択した人の多くが「新薬を待ち望む患者さまのために、新薬開発に携わる仕事を」という志高い気持ちをもち、この仕事に就いています。私もその一人でした。

 

治験に参加される患者さまは、「既存の薬では十分な効果が得られず、このつらい症状をなんとかしたい」、「治験が最後の望みだからこれに懸けたい」など、さまざまな思いや事情を抱えて治験に参加されています。

 

私たちCRCは、被験者である患者さまと接する機会がとても多く、このように複雑な胸の内を最も近くで聞く立場にあります。
当然、患者さまのために、なんとかこの開発中のお薬が効いてくれれば、と願う思いは人一倍強くなります。

 

しかし、場合によっては、患者さまに有効成分の入っていないプラセボ(偽薬)を服用していただくこともあります。

 

これは、新薬の有効性を科学的に立証するために必要なことです。
二重盲検で、実薬かプラセボ、どちらを服用しているか誰もわからないように治験を実施することにより「思い込み効果」によるデータの偏りを防ぐためです。

 

本当に症状を良くしたいと願う患者さまに、プラセボを服用する可能性があることや、服用したものがプラセボなのか治験の終了まで明かせないことなどを説明することは非常に心苦しいものがあります。

 

重い疾患であればあるほど、納得して治験に参加してもらうように説明することが、よりいっそう難しくなります。

 

また、「一人の患者さま」としてこのように全身全霊で向き合う反面、一会社員として会社の利益についても考えなければなりません。

 

それは、「一つでも多くの症例を契約に組み込む」ということです。これにより、業務の効率やスピードはもちろんのこと、後輩にもこの考え方を指導することが求められます。

 

「一人の患者さま」から「一症例」、つまり「数字」という考え方に変わっていく瞬間でもあり、「契約症例数を集める」、「売上をあげる」、といったようなやりとりに胸が痛むこともしばしばあります。

 

同様に、治験依頼者である製薬会社側からCRCに求められるのは、しっかりと整合性のとれた「データ」です。

 

新薬開発のための正確な臨床データを収集することが治験の意義でもあり、最も重要なことです。したがって、このような依頼者側の考え方は当然のことと思います。

 

しかし、極端な話、あくまでデータの一つとして取り扱われるため、CRCの感情や患者さまの感情に関わらず、ドライな話をされることもあります。

 

こうした考え方を自分の中でどのように折り合いをつけていくのかが、非常に精神的につらい部分でもありました。

 

常に新たな人間関係の間で信頼関係を構築していくこと

 

治験が円滑にすすむためには治験実施医療機関の協力が必須になります。

 

治験を行ったことのある施設では、医師や病院スタッフもおおまかな流れを把握しており、スムーズに治験を行うことができますが、初めて実施する施設ではそうはいきません。

 

通常の診療業務で多忙な病院側にとっては、治験を実施することにより、本来であれば必要のない業務(毎回の採血や採尿、血圧測定、心電図検査など)を実施することを求められ、これは大きな負担になります。

 

規模の小さなクリニック等では、CRCが患者さまについてまわるだけで邪魔になることもあるのです。

 

よって、CRCは敏感にその場の状況や雰囲気を感じ取って行動することが求められます。

 

また、通常CRCは複数の治験案件をさまざまな病院で受け持つことがほとんどですので、病院が変われば、また一から医療機関の方々との人間関係を築いていかなければなりません。

 

「あの病院ではこのやり方でうまくいっていたのに」は通用しないのです。

 

治験依頼者や被験者との人間関係ももちろん重要ですが、医療機関の方と信頼関係を築いていくことが治験を円滑に行ううえで最も重要であり、難しい点でもあります。

 

業務内容と給与面のギャップ

 

CRCの仕事は想像以上に日の当たらない、地味で責任感の重い大変な仕事です。

 

治験業界全体でCRCが不足している現状もあり、多数の案件が舞い込んでくる忙しい時期には、一人でかなりの数の医療機関や治験を担当することも多くなっています。
そうなってくると、複数の異なるプロトコルを頭で理解するのも大変ですし、ミスも生じやすくなります。

 

CRCは、治験にかかわるあらゆるデータを最初に取り扱う立場にもなるため、場合によってはCRCのミスひとつで、治験の科学的・論理的な正確性が疑われ、新たな薬の開発が中止されることもあるのです。

 

複数の医療機関を担当していると、当然移動も多くなり、多い時には4施設ほどの間を行ったり来たりすることもあるので、体力面でも大変な部分があります。

 

また、被験者の方が病院に来院されていない間に起こった事象もすぐに医師に報告しなければならない場合があります。
これは、SAE(重篤な有害事象)というものが起きたときです。

 

SAEは、程度の有無に関わらず、被験者の方が入院されたときや、命に関わるような重大なことが生じたときに24時間以内に医師に報告するということが義務付けられています。
これは土日祝日、年末年始でも関係ありません。

 

よって、CRCは常に被験者である患者さまと連絡がとれる状態を維持し、気が休まるときがあまりないと言えます。

 

また、このように多忙な業務量に対し、給与が伴わないという点もCRCという仕事のつらいところだと思います。

 

そのほか業務の面でいいますと、治験では、被験者さまの治験にかかわるデータを「症例報告書」として記録し、治験依頼者である製薬会社に提出することになります。

 

この症例報告書は、近年、紙の媒体から電子の症例報告書へと移り変わっており、すべてパソコンを用いて入力するかたちになります。
かなりの数の被験者のデータを入力しなければならないことも多く、また治験ではスピードも求められます。

 

パソコンを使用する機会は非常に多く、被験者対応に必要な書類を自分で考えて作成したり、メール上での治験依頼者やCRAとのやりとりも頻繁にあるため、パソコン業務に慣れていない方や苦手な方は、苦労するかもしれません。

 

 


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