薬剤師にとってやりがいのある仕事とは | 薬剤師の仕事研究室

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薬剤師にとってやりがいのある仕事とは


厭々(いやいや)する労働はかえって人を老衰に導くが、

 

自己の生命の表現として自主的にする労働は、その生命を健康にする。

 

 

                  与謝野晶子 『与謝野晶子評論著作集11』(竜渓書舎)

 

 

日本が貧しかった時代は、人々は「食べるため」に生活していました。

 

「食べるため」とは、健康で文化的な生活を送るためという意味でなく、その言葉通り「食物を獲得するため」です。
特に戦後のように絶望的に貧しい時代は、人はただお金を稼ぐために働いていました。仕事を選んでいるような余裕はなく、少しでもお金になる仕事に飛びついていたはずです。

 

しかし、時代が変わり豊かになった今、ほとんどの日本人は「喰うための闘争」から解放されました。たとえホームレスになったとしても、生活保護や派遣村などの支援があります。飢え死にするような状況はそうそうありません。

 

そうすると、次に求めたものは仕事の「やりがい」です。どうせ働くなら楽しい仕事がしたいもっと自分に合った仕事があるのではないか。そうゆう考えを持った人が増えているのです。

 

1990年代にバブルが崩壊して、安定と考えられていたモデルが通用しなくなったことも、原因の一つでしょう。
会社に滅私奉公しても結局報われなかった――そうゆう親を見て育った子供たちは、収入や安定よりも、自分の価値観にあった仕事を求めるようになっています。

 

そのような若者の価値観の変化を受けて、転職活動を支援する企業も増えています。

 

それでは、「やりがいのある仕事」とはどういった仕事でしょうか?

 

「やりがいのある仕事がしたい」と多くの若者は言いますが、それを具体的に分かっている人は、実は少ないのではないでしょうか?

 

 

 

多くの薬剤師もやりがいを見つけられない


お金かやりがいか

 

多くの薬剤師もまた、やりがいのある仕事がしたいと思っています。しかし、毎日の仕事にやりがいを持って励んでいる人は、やはり少ないと思います。

 

薬剤師を目指す学生さんは「患者さんの役に立ちたい」という使命感と、やさしさを持った人が多いです。しかし、新卒で職場に配属されると、仕事の現実を思い知らされます。

 

ドラッグストアでは、毎日レジ打ちと品出しに追われ、売上を求められる。

 

調剤薬局では門前の医師に気を使い、患者さんからは「待ち時間が長い」と罵倒される。

 

病院では調剤業務が忙しすぎて、病棟に出ることができない。

 

大学であれほど必死に勉強した学問はなんだったのか。

 

薬剤師は医療人として世間に認められていないのではないか。

 

薬剤師は、ただ薬を渡すだけの存在なのか。

 

誰もが一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。

 

私もまた、そのような悩みに葛藤した一人でした。

 

20代にドラッグストアで働いていた頃、上司に悩みを打ち明けたことがあります。上司は「お前はまだ若いな」と言って笑いました。

 

食べるためにはお金を稼がなければならない。家族を養うにはもっと多くのお金が必要だ。それは当然のことです。

 

「しかたない」と自分に言い聞かせながら、人は老いていきます。そして何時しか、若いころに抱いていた情熱を忘れ、惰性で生きていくようになります

 

やりがいのある仕事の条件

 

それでは、実際のところ、やりがいのある仕事とはどのようなものなのでしょうか。

 

「天職」がわかる心理学 (中越裕史 著)によると、こころを満たす仕事には、3つの要素があると言います。

 

  • 意味への意志――自分の仕事には意味があると思える感覚
  • 「好き」という感情――内発的動機づけ、やりたいからやるという動機
  • 自己決定要因――自分の頭で考え、自分の意志で決定できること

 

意味への意志〜仕事に意味を感じるか〜

 

「自分の仕事には意味があるんだ」と思えることは、実はとても重要な要素です。

 

意味が感じられない仕事を毎日8時間以上も続けることは、苦痛以外の何者でもありません。いくら高給がもらえても、精神的にも肉体的にもかなりの負担です。

 

考えてみれば、世の中は本当は必要ではないもので溢れているのではないでしょうか。

 

テレビやインターネットで大々的に宣伝されている商品のほとんどは、生きていくのに必要はありません。しかし、企業はそれらを売るために、いかにも必要なものであるかのように消費者にうったえます。

 

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洗練された都会の暮らしや、ワンランク上の幸せな家庭を連想させ、誘い水をまきます。

 

必要のないものを必要なものと信じこませ、それを買わせる、いわば浪費の制度化――それが優れたマーケティングだとしても、そんな内容の無い仕事で結果を求められる労働者は、精神を病む人も増えているのではないでしょうか。

 

私もドラッグストアで働いていたとき、本当に必要かどうかわからないような商品を売ることに葛藤がありました。

 

例えば、ちまたに溢れている健康食品やダイエット商品。
本当は栄養のある食物と十分な睡眠のほうが大切なのにと思いつつも、売上のために宣伝しなければなりません。

 

また、薬局の前で禁煙補助商品を売りながら、レジ前にタバコが並んでいることの矛盾も感じていました。

 

その商品の是非とは関係なく、客が求めるモノを売る。そこにあるのは売上至上主義です。

 

しかし、人は「自分の仕事に意味がある」と思えたとき、驚くほどの力を発揮することがあります。

 

例えば、精神科医のヴィクトール・E・フランクルは、自著の 夜と霧 新版 の中で、ニーチェの言葉を引用して「何故生きるかを知っている者は、殆どあらゆる如何に生きるか、に耐えるのだ」と言っています。

 

フランクルは第二次世界大戦中、ドイツのナチスにより強制収容所に入れられました。
過酷な労働や家畜同然の扱いなど筆舌に尽くしがたい環境の中で生き残ることができたのは、「精神科医としてこの体験を分析し、後世の人類に役立てたい」という使命感でした。

 

つまり、自分の人生に確固たる目標を持ち、自分がなんのために生きているのかをわかっている人は、ほどんどあらゆる辛い事に耐えることができる、ということです。

 

これは、仕事にも言えます。

 

「自分の仕事には人生をかける価値がある」と思っている人は、どんな困難にも耐えることができるのです。

 

薬剤師として働くことは、仕事の意味につながりやすいとは思います。薬の適正使用を通じて薬物治療の安全に関わる仕事は、世の中にとって意味があります。

 

しかし、薬剤師を「薬を渡すだけの人」と思っている患者さんも少なくありません。いくら自分で納得していても、目の前にいる患者さんからそういった雰囲気を感じれば、悲しくもなります。

 

薬剤師は、自らの専門性と重要性を世の中にプレゼンテーションしていく行為も、必要ではないでしょうか。

 

「好き」という感情〜本当にやりたいことか〜

それが好き

 

内発的動機づけとは、それが好きだからやるといことです。

 

人は本当に好きなことをしているとき、時間を忘れてただその行為に没頭することがあります。

 

例えば、優れた芸術家やアスリートが深く没頭して高度な集中力を発揮し、最高のパフォーマンスを行っている瞬間を「ゾーン」と言いますが、その状態にいたる必要条件として、自己目的的であること(やりたいからやっているということ)が挙げられます。

 

つまり、人はその行為が文句なく好きである時、高い業績を上げる可能性が高まります。

 

しかし、この「好き」という感情は厄介なものです。
「好き」という感情は、実は様々な邪念で化粧され、綺麗に見えていることがあるからです。それは、「世間の評判」だったり「年収」だったり、「社会的地位」かもしれません。

 

自分の内側から湧いてくる、ただ好きであるという気持ち。それに気づくことは簡単ではありません。

 

薬剤師の仕事は業種や職場によって幅広いです。
当然、好きになれない仕事もあるでしょう。
しかし、華やかに見える仕事にも、本人しか分からない嫌な部分があるものです。

 

なるべく、自分が好きになれる部分を見つけていくことが大切ではないでしょうか。

 

自己決定要因〜自分で考え決定しているか〜

 

自分で考え決定しているか、やりがいのある仕事には重要な要素です。

 

エドワード・L・デシという心理学者は、人間はただ人からやれと言われてやるよりも、自分で考えてきめたことのほうが、内発的動機づけを高める、と言っています。

 

命令されてしぶしぶやる仕事ほどつまらなく、ストレスの溜まるものはありません。自分の頭で考えて、自分の意思で行動する――この「自己決定感」を感じることが、やりがいという感情につながります。

 

調剤業務にやりがいが持てないという人をよく聞きますが、それは調剤が受け身の仕事だからです。基本的には医師の指示どおりに行うので、自分のアイデアを入れるなど能動的に働くことが難しい業務です。
しかし、処方の間違いを見つけ安全を確保する業務であり、非常に責任が重く重要な業務でもあります。

 

以上、3つの要因が重なる仕事がベストですが、そのような仕事は滅多にあるものではありません。

 

これから就職、転職を考えている人は、上記の3要素を頭の片隅に置きながら、職探しをされるとよいのではないでしょうか。

 

仕事のやりがい

 

「参考書籍」「天職」がわかる心理学

 

やりがいのある仕事は自分でみつける

 

仕事は人生において結構大きな問題です。

 

1日8時間労働なら、人生の1/3を仕事に費やしていることになります(実際は休日がありますが…)。

 

それほど仕事が人生に占める割合は多いわけです。仕事が充実しているかによって、人生の満足度はかなり違ってきます。

 

だからこそ、頑張って「やりがいのある仕事」を探すべきではないでしょうか。

 

今の職場に希望があるなら、もちろんそこで踏ん張るべきでしょう。

 

でも、他に興味のある仕事があるなら、思い切って環境を変えてみると人生が開けてくることはあります。

 

私は2度転職しています。紆余曲折を経てやっと現在の仕事にたどり着きましたが、まったく後悔はしていません。
むしろ転職を繰り返すことで自分の価値観をより明確にできたので回り道してよかったと思っています(→管理人の転職体験記)。

 

 

私は転職を開始する時は必ず転職サイトを利用していました。
転職サイトは人材紹介会社が運営しており、求職者と企業を結びつける役割を担っています。

 

薬剤師の転職には薬剤師専門の転職サイトがあります。
無料で利用できるので、使わないと損です。

 

私は最終的にマイナビ薬剤師から紹介された病院薬剤師の仕事を選びました。

 

マイナビ薬剤師はエムスリーキャリア、リクナビと並ぶ大手転職サイトであり、キャリアコンサルタントの質に評判があります。
「履歴書の作成」「年収交渉」「面接日の調整」といった面倒なことを、全面的にバックアップしてくれました。非常に助かりましたね。

 

マイナビ薬剤師で求人をチェックする

 

 

上記でも紹介したように、好きになれない仕事をしていても幸せにはなれません。やりがいのある仕事を得るためには、自分で行動するしかないんです。ちょっとの勇気を出すことが、人生を大きく変える一歩になります

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転職活動は面倒で苦労が多いものですよね。
しかし、その負担をずっと軽くする方法があります。
それは、キャリアコンサルタントに相談すること。
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求人紹介面接調整年収交渉などなど、面倒なところを代行してくれます。


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