薬剤師の在宅医療体験談!現場のリアルな仕事を紹介

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薬剤師の在宅医療体験談!現場のリアルな仕事を紹介

在宅介護

 

在宅医療に関わる薬剤師の体験談

 

私の勤めていた薬局では、自宅療養を強く希望しつつも、患者さん自身で薬の管理をすることができないケースが多く、医師・訪問看護師など他職種の方もそこまで手が回らず苦労する事が多かったです。

 

実際に医師の指示した薬をしっかり飲むことが出来ず、その結果入院や施設への入所に繋がってしまう例もあります。

 

薬剤師として薬を渡してそこで終わりではなく、患者さんがお渡しした薬をしっかりと飲み続けられる状態を目指し訪問を行っていました。

 

薬を届けるだけで料金が発生するのであれば、患者さんから同意をいただくことは難しいと思います。

 

しかし、お渡しする薬の管理や整理、薬剤師が得た情報を他職種の方とも共有し、「患者さんの暮らしをより良くするために薬を持ってくるんです」と薬剤師が訪問する価値を伝えるとご本人やそのご家族は納得して下さるケースが多かったです。

 

薬剤師 Y氏 の経歴

大学卒業後大手調剤薬局の正社員として3年間勤務し、派遣薬剤師として1年間働く。

 

その後派遣されていた薬局にて正社員として6年間勤務。在宅医療に関わる。

 

 

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薬剤師が在宅をするまでの流れ

 

在宅が始まるきっかけは様々でしたが、医師や訪問看護師、患者さんのご家族からの相談が主なものでした。

 

いざ訪問を始めようとするときはケアマネージャーに一旦その旨を相談するようにしていました。

 

なぜなら患者さんの全体像をご存じで、本当に訪問が必要か、経済的にも大丈夫か、など教えてくれるためです。

 

具体的には介護サービス、デイサービスの利用の有無とその詳細、訪問看護師は入っているか、などです。

 

在宅医療で薬剤師のスキルで活かせること

 

在宅の患者さんの薬を管理し、医師が指示している量の薬をしっかり飲めるようにすることは決して簡単な事ではありません。

 

訪問すると、現在の薬の量になる前の、一包化された薬が見つかったり、相互作用がおきうる市販薬が出てくることがあったり、期限が切れそうな臨時薬やもう使わない方が良いであろう開封済みの外用薬が出てきたりといったこともありました。

 

医師からはよく、薬をしっかりと飲めているか気になる…という話も聞いていました。

 

患者さんにも、医師にも、他職種にも薬が飲めているかを分かりやすく知らせることができる方法を見つけることが私にとっての大きな課題でした。

 

上手くいかない時は、薬の服用回数や剤形を飲みやすいものに変更してもらったりします。

 

その方の現在の在宅での暮らしに関する問題点や改善点を聞き取れると他職種との足並みが揃います。

 

この問題点は、訪問計画書の内容に反映させるほか、把握しているとそれに沿った提案を患者さんにも出来るので患者さんとのコミュニケーションもスムーズに事が運びます。

 

少し話は逸れますが、現在介護保険を使用した訪問の場合、薬局が算定する居宅療養管理指導は介護保険の上限数と関係がありません。

 

つまり、薬局が算定したからといって他の介護サービスを使う余地が減ることもありません。薬局薬剤師が適切に薬を管理できれば、ヘルパーや訪問看護師が自身の仕事に専念することができます。

 

また、訪問時の聞き取りを通じて患者さんの体調の変化に気付くことができる人が増えることは患者さんの体調の悪化を防ぐ貴重な「目」になれるものだと思っています。

 

在宅で印象に残っていること

 

Aさん(80代男性)は、夫婦で処方箋を受け付けている患者さんでした。お二人とも薬を一包化してお渡ししていましたが、いつも受け取られるのはAさんで、奥様の薬もAさんにお渡ししている状況でした。

 

そんな中、医師や訪問看護師から家がごちゃごちゃしていて薬が飲めているのかよく分からないので、薬を届けてくれないかと相談がありました。これがAさん夫婦への訪問が始まるきっかけでした。

 

初めてご自宅に伺った時、大きなビニール袋に薬がまとまって入っていました。中を開けてみると一包化されている薬が大量に…いつのものか分からないものも含まれていました。

 

「薬が飲めているか分からない」という問題を解決するため、お薬カレンダーを活用した服薬管理をしようと思いました。
私の経験上お薬カレンダーを用いて訪問のたびに薬をセットしていけば、服薬状況がよくなる方が多かったのです。

 

市販されているお薬カレンダーは朝昼夕、曜日毎にポケットがありその箇所に飲む薬をセットしていけば薬がなくなっていれば飲めた、残っていれば飲み忘れと判断できるのでどの職種の方でも薬が飲めたか判断できる便利なツールでした。

 

ところが、この方のご自宅ではお薬カレンダーをかけられる目立ちやすい場所がありません。

 

ポケットのないカレンダーに薬を貼り付けて管理することを試したものの、訪問毎にカレンダーの場所が変わっていて奥様に関しては飲み忘れも少々出ていて、なかなか成果を上げることができませんでした。

 

医師に報告書を通じて相談し、1日3回の薬は服用回数が減ることになりました。

 

更に、どうやったら薬をしっかり飲めそうか、患者さん本人に相談したところ、お二人はクリアケースに飲む順番にセットしてほしいとおっしゃいました。

 

一包化し、名前、服用日、用法を印字し、飲む順番に薬をケースの中にセットしました。

 

これがAさん夫婦にはしっくりきた様で、飲み忘れがほとんど無くなりました。比較的ご主人がしっかりしている方で、奥様の薬の管理もケースに入れるのが把握しやすかったようです。

 

ケースを見て、過ぎた日付の薬があれば服用できなかったものと判断できるので、他の職種の方にも分かりやすくすることができました。

 

薬剤師が訪問した後の報告書は、医師だけでなくケアマネージャーにも送っています。

 

報告書は、薬が飲めていたか、訪問時点で残薬がどれほどあるか、それぞれの薬の場所はどこにあるか、生活に変化はないか、一包化には何が入っているのか、特別今回の訪問で気になり伝えたいこと、などを記入していました。

 

他職種とコミュニケーションを取る中で、こんな情報を知りたい、という話も聞くのでその都度、報告書のフォーマットを変更し他職種の知りたい情報が伝わるように心がけました。

 

報告書が私たちからの一方通行のただの「報告」とならないよう、フォーマットの変更は特に気を付けました。

 

在宅医療で大変だったこと

 

前述のAさん夫婦でのお話です。ご主人が入院してしまったことがありました。奥様から慌てて連絡があったことを覚えています。ちょうどその日は訪問の日だったので直接お話を伺いました。

 

「薬の管理もご主人がしていて、家族も遠方でなかなか来れない。薬を持ってきてもらっても飲めそうもない、どうすれば良いか」
混乱しているご様子でした。

 

まず、薬に関してはしっかりサポートすることを伝え、ケアマネージャーの方にも相談しました。奥様には朝の薬がありました。なので、検討の末、入院期間中だけヘルパーの訪問回数を増やしてもらうことにしました。

 

薬剤師が毎日その時間に訪問することは難しかったのですが、電話連絡をして変わったことはないか、今日の薬は飲めたか、聞き取りしました。

 

その後、無事ご主人が退院し、また夫婦で暮らせるようになりました。

 

今までの在宅の仕事を振り返って

 

私が感じていた在宅業務のやりがいは、

  1. 患者さんの人生の最期が安心して自宅で暮らせることによって穏やかなものになってほしい
  2. ご家族がその方を振り返るときの思い出が明るいものであってほしい
  3. 患者さん、そのご家族、関連する他職種の方から感謝される

3つがありました。

 

自分の知識・専門を活かして訪問する患者さんに出来る一番の貢献は何だろうかと考え続けてきました。

 

薬局で向き合う患者さんと同様、答えはその患者さんの数だけあり、これからも模索し続けなければならないと思います。

 

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