大学・総合病院薬剤師の仕事とは?リアルな日常を紹介!

大学・総合病院薬剤師の仕事とは?リアルな日常を紹介!

大学・総合病院薬剤師の仕事とは?リアルな日常を紹介!

大学病院

病院薬剤師のホントの話を教えてください

 

今回は、大学病院薬剤師のキャリアを持つ唐沢さんの紹介です。

 

唐沢さんは新卒で大学病院の研修生となり、その後「350床の総合病院」「大学病院」というキャリアをお持ちです。
総合病院の薬剤師として一般の調剤業務だけでなく、専門医・コメディカルを交えたカンファレンス、TDM、など最先端の医療に関わってこられています。

 

その経験を元に、大学(総合)病院薬剤師のリアルな実状について包み隠さず語っていただきました。

  • 大学病院の薬剤師の仕事は他とどう違うの?
  • 総合病院の薬剤師のやりがいは?
  • 実際の仕事はどうなの?キツいの?

こんな興味を持っている薬剤師さんにぜひ読んでもらいたいです!

 

唐沢さんの薬剤師ライフ

勤務先 在職年数
新卒で大学病院薬剤部の研修生へ 6ヶ月
私立総合病院(350床) 3年半
大学病院(のち結婚退職) 2年半
個人病院(小児科) 1年
ドラッグストア 1年(OTCのみ)、現在はOTC・調剤併設店

 

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私が薬剤師になったのはこんな理由です

まず、経歴についてご説明いただけますか?

 

大学(4年制)卒業の後、半年間大学病院で研修生、3年半私立の総合病院(350床)、
2年半大学病院、結婚退職し、1年小児科の個人医院、のちドラッグストア
(1年OTCのみ→現在はOTC・調剤併設店の勤務2年目)です。

 

なぜ薬剤師になろうと思ったのでしょうか?

 

高校生の頃、顔のかゆみに悩まされた時期がありました。
目と口のまわりが赤くなり、まばらに皮膚がめくれてしまったのです。

 

多感な十代の女子に容貌の変化は耐え難い苦痛でした。
誰にも見られたくなくて学校も欠席しましたね。近所の皮膚科で診てもらい、うつむいて薬を受け取り、逃げるように帰りました。

 

でも軟膏を塗った直後に激烈なかゆみからピタッと解放され、翌日には外見もほぼ普段通りになりました。2日で完治したんです。
アルメタ軟膏(プロピオン酸アルクロメタゾン)をまじまじと眺めましたよ。
こんな薬を創れるのはきっと薬剤師だ!と思ったんです。

 

新卒で病院薬剤師になった理由は?

 

病院薬剤師になる気など毛頭ありませんでした。暗くてプライド高そうというイメージが先行していましたので・・。

 

大学当時、アルバイト先でOTC販売に従事する薬剤師が地域で頼られている光景をよく見ていました。目指す姿はこれであり、実際ドラッグストアの内定もいただいていました。

 

4回生の春に実習先の大学病院で、ある老年男性の薬剤師に出会いました。知識の深さに衝撃を受けました!
ちょうどその頃、私の母のことで悩んでいました。メイラックス(ロフラゼプ酸エチル)を飲んだ母が朝起きてこないのです。抑えようのない眠気で昼までずっと眠っています。
甲状腺の薬など同時期に服用を始めた薬が他にもあり、対処法が分からず途方に暮れました。

 

その薬剤師に相談すると、じっと耳を傾けてくれました。
即座に添付文書を取り出し、血中濃度や半減期のデータから、母の体内で起きている
ことを分かりやすく説明してくれました。薬自体が悪いわけではなく、ただ母にとって過量であること、休薬や減量についてもみっちり話してくれました。

 

人生で最も薬に恐怖を抱いた日に、人生で最も薬を面白いと感じたのです。
帰り道は興奮が止まらず、「私は病院薬剤師になる」と何度もつぶやきながら全速力で坂道を下りました。

 

結局のところ、私はただその薬剤師と働きたかったんですね。
その時期、職員の募集はありませんでした。研修生(病院にお金を払って面倒をみてもらう立場)になることが職員として採用される近道と教わり、迷わずその道を選びました。

 

研修の期間は自分の意思で決められます。ただし最長でも半年というしばりがありました。退職者が出ず、採用枠が増えることもなく、半年が過ぎました。もっといろんな病院を知りたいと思うようになっていた私は、僻地や離島の医療にも力を入れている総合病院に就職しました。

 

病院薬剤師(大学病院、総合病院)の薬剤師の日常とは?

病院薬剤師の1日のスケジュールはどんな感じですか?

 

午前はひたすら薬とのふれあいです。
調剤、抗がん剤の調製、高カロリー輸液の調製がメインになります。

 

外来患者さんへの対応は、調剤薬局の薬剤師からは非難されそうなそれは簡素なものでした。
新に開始される薬剤について軽く説明する程度できちんと飲めているかの確認や心配事はないかといった話をじっくりすることはありません。
患者さんから質問が出ない限りはさっと渡しておしまいです。
薬剤管理指導料を算定しておらず、マンパワー的にもその対応が限界でしたが、きちんと飲めていない患者さんは一定数いたであろうと思っています。

 

かつて看護師が病棟で無防備に行っていた抗がん剤輸液の調製は、安全への配慮から薬剤師が担うのがスタンダードになりました。
安全キャビネット(抗がん剤を外へ飛び散らさないための作業場)内で行いますが、やはり被ばくへの恐怖はありました。
実際に危ない目に遭ったことは一度もありませんが少しずつ体を蝕まれているような感覚をぬぐいさることができず、意義ある業務ですが、将来子どもをもつことを考えると精神的に苦痛でした。

 

担当病棟の患者さんの処方がくると、なんと言うか嬉しかったです。自分が医師に提案していた薬が処方されたり、これまで飲んでいた用量より減量されていてホッとしたり。
疑義照会も顔見知りの医師には安心してできます。

 

すっかりスカスカになった調剤棚へ薬剤の補充を済ませ、午後から病棟へ上がります。
病棟業務終了後、薬剤の発注をします。

 

調剤と病棟業務の比率は?
  • 総合病院 調剤6:病棟4
  • 大学病院 調剤4:病棟6

こうなっている理由は、外来処方箋枚数と薬剤師のマンパワーによるところが大きいです。

  • 総合病院 外来処方箋600枚/日 薬剤師30人
  • 大学病院 外来処方箋100枚/日 薬剤師40人、助手5人、研修生5人程度

病院薬剤師は外来調剤にかなり振り回されます。切実です。
しかし100%院外処方にできない現実があり、なかなか難しいところです。
総合病院は時代に反して薬価差益で儲けるということを続けていたため、当時100%院内処方でした。つまり院外処方率0%だったのです!

 

また、大学病院は希少疾患患者さんをたくさん抱えていたため、安易に院外処方に切り替えると患者さんのプライバシーが守られない(AIDsなど)周辺の調剤薬局が希少疾病の高価な薬剤を在庫したがらないといった諸事情により院外処方率は80%程度で頭打ちになっていました。それでも80%と0%では月とスッポンです。

 

病院薬剤師にとって外来調剤は、処方を幅広く学び調剤に慣れる絶好の機会であり、同時に、病棟業務時間を削られる頭の痛い種でもあるのです。

 

高い専門性!病院薬剤師の業務を紹介

 

病棟業務は何をしていましたか?

 

配薬(薬の自己管理可能な患者さんのみ)・服薬指導

薬への不安解消、副作用への対処方法、服薬できているか、効果はどうか。
あらゆる側面から患者さんをサポートします。
特に医療用麻薬や内服の抗がん剤、内服ステロイドには抵抗を示す方が少なくないのでより細やかな対応が必要です。

 

そもそもなぜ入院してきたか、どんな人なのか、なぜこの薬が必要なのか、
今すぐ必要なのか、以前使った薬なのか、今どんな気持ちなのか・・・
渡す相手の情報をカルテから可能な限り読み取ります。

 

30秒で終わると踏んだ服薬指導が、1時間以上に及ぶこともあります。
余命宣告を受け気が沈んでいる患者さんに、こちらの説明はまるで届きません。
ベッドに座る患者さんと目線を同じにすべく中腰に・・。キ、キビシイ。
返す言葉が出ず、頭はフル回転。ただもう頷くしかできず・・。ヤルセナイ。
私が涙してしまうことも幾度かありました・・。ナサケナイ!
けれど、息もできないような重い時間を共有すると、関係性が180度変わり、指導は劇的にスムーズになります。

 

私が一番辛かった服薬指導は、2型糖尿病から下肢壊疽となり、明日両足切断を控えた40代の男性に眠剤を渡した時です。私は薬を渡し、逃げるように立ち去ってしまいました。今も後悔しています。

 

信頼関係が生まれてくると、本人が医師に言いづらい症状まで話してくれるので、薬で解決できることは医師に提案し、それ以外は医師や看護師に相談します。相互に情報交換でき、よりよい医療を提供できたと実感できた時、大きな達成感が得られます。

 

持参薬の鑑別

入院直後に、患者さんが日頃自宅で飲んでいる薬を一式丸ごと薬剤師が預かるのです。
その管理状況を見れば、その患者さんの薬との向き合い方が手に取るように分かります。

 

きっちりケースに納められ、日々の服用を忘れぬよう自作のチェック表が添えられていたり!かたや毛髪・ほこりまみれのビニール袋に数種類の薬がぎちぎちに詰めこまれていたり・・。
持ち込まれた薬のうち全てを現在も飲んでいるとは限りません。薬袋が添えてあっても異なる用法・用量で服用していることもあります。

 

必ず患者さん本人と面談し、現状を確認した上で医師へ薬剤の内容を報告します。院内非採用薬がある場合、院内採用の類似薬も報告します。
それらの報告をもとに、入院中も服用を続けるか医師が判断するのです。

 

処方確認(重複・相互作用・投与間隔のチェック)

内服薬と内服薬の禁忌なら発見しやすいですが、注射薬と内服薬の組み合わせは調剤時に見つけられません。病棟薬剤師の気付きにかかっています!

 

輸液ルート内での配合変化の有無確認

配合変化が起こるとされる薬剤が、ルート内で混ざりあって投与されているケースは多々あります。点滴の薬剤数だけ身体に針を刺すわけにもいきません。

 

複数投与経路がある患者さんの場合には、薬剤の組み合わせを変更できないか、投与タイミングをずらすことはできないか、医師や看護師に相談して変えてもらっていました。

 

実際はほとんど変えようがなくて、許容範囲のものはそのままで少し歯がゆかったんですけどね。

 

TDM(採血は看護師、血中濃度測定は臨床検査技師、解析は薬剤師)

タゴシッド注(テイコプラニン)やバンコマイシン注(バンコマイシン塩酸塩)の初回および継続投与量、また採血のスケジュールについて医師に提案していました。

 

製薬メーカーが出している解析ソフトには大変助けられましたが、コンピューターだけに依存することはできません。おかしな血中濃度推移の場合、看護師により不適切なタイミングで採血されていることがあります。

 

具体的には、継続投与中の患者の投与直前の下がりきった血中濃度が知りたいのに投与直後の最も高濃度の時に採血されているなどです。TDMの経験が浅い薬剤師だと、数値を疑わずもう真っ青になって大幅に減量した投与量を提案してしまいます。これはうまくいっている治療を薬剤師がミスリードすることになり危険です。

 

看護師のところへ行き、採血時の状況確認をし、信頼できる数値か判断します。投与前後に大きな違いはないと考えている看護師にはその重要性を説明し、納得してもらって次につなげていました。

 

病棟カンファレンスに出席

ICU病棟の患者さんは容体の変化が急速であり、またひとりの患者さんが複数の診療科でフォローされているため、毎日朝・夕に行われるカンファレンスで治療方針の軌道修正をします。

 

方針をたてるのはもちろん医師です。薬剤師として意見を求められるのは、TDMのことや新規採用薬についての見解などです。

 

まだ話したことのない医師に囲まれ、何を聞かれるか、答えられるのか、やり甲斐以上に知識不足を思い知らされる息苦しい時間でした。一般病棟のカンファレンスに出席したことはありません。

 

薬のセット

薬の自己管理をできない患者さん(記憶力の衰え、身体的困難など)の薬は看護師が管理します。
基本的に薬剤師は服薬指導しません。ナースステーションで保管しています。
薬剤師がそれら患者さん個々のケースへ朝・昼・夕とセットします。昨日まで継続して飲んでいた薬が今日で切れているのを発見すると、医師に伝え処方を促していました。

 

これは薬剤師が行うことによる安全性もさることながら、看護師の業務負担軽減が主たる目的となっています。

 

認定・専門薬剤師の具体的な仕事とは?

認定薬剤師、専門薬剤師は病院でどのように活躍しているのでしょうか?

 

緩和薬物療法認定薬剤師は、病院全体の患者さんの緩和ケアに関わっていました。
週に二度、医師や看護師と共にカンファレンスや回診、休憩時間も惜しんで患者さんのそばで話を聞き、夜も遅くまであちこちの病棟に行き・・。
医療用麻薬の適正使用を確認し、がん患者さん特有の倦怠感やしびれなどあらゆる薬物療法を医師に提案していました。

 

医師から薬剤部に電話で「デュロテップパッチ(フェンタニル) からモルヒネ注(モルヒネ塩酸塩) に変えたいんだけど換算詳しく教えて」なんて言われたらもう私はパニックです。
そんな時は認定薬剤師に相談です。
たいへんな人格者なので、患者さん・医療者から本当に必要とされていました。
通常の調剤業務もこなし、その上にこれらの仕事を抱えておられました。

 

がん専門薬剤師は、ほぼ薬剤部にいませんでしたので、その働きを私が直接見る機会は比較的少なかったですね。
抗がん剤投与は当日の採血結果で投与の可否が決まります。
その投与量に問題ないか、状態の悪くなっている患者さんの場合には減量を提案し、副作用の出ている患者さんには薬の追加を提案していました。
週に一度、各診療科の医師と合同カンファレンスがあり、抗がん剤の選択から継続・中止まで幅広く意見を求められていたようです。

 

最も時間を割いていたのは、日々の点滴抗がん剤の調製でした。
調製には、抗がん剤を飛び散らさない特殊な吸引方法、溶解、さまざまな器具の使い分け、
行程のひとつひとつにダブルチェックが必須であり、時間を要します。

 

感染制御認定薬剤師は、院内の感染対策チームと共に院内の衛生環境向上に取り組んでいました。
ある時ICUにサテライト薬局※を作ることになり、専用の水道も設けました。

サテライト薬局

 大量かつ多種類の薬剤を安全に迅速に供給すべく、病棟内に設置した第二の薬局。
 クリーンベンチも備えており、無菌操作で混注業務も可。
 日勤帯は薬剤師が常駐。

 

ところが蛇口は手でひねるタイプの物であったため、その薬剤師の一声で赤外線センサー感知タイプに変更となりました。
重症患者さんにとって感染リスクを取り除くことは最重要課題なのだと気付かされました。

 

妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師は、患者さん向けのお薬相談に個別で応じています。
また、たびたび薬剤部に寄せられる医師からの電話「妊婦に○○投与して大丈夫?」も一手に引き受けておられました。どれほど心強かったことか!

 

研究や論文執筆の機会はどれくらいありますか?

院卒の薬剤師は、研究色が非常に強かったです。常に何かしらの研究をしていましたので、論文執筆のペースも早かったです。
私を含め、できれば臨床業務にだけ没頭していたい者(さぼり?)は、上からお尻をたたかれてやっと取り組む感じですよ。

 

若手は2〜3年に一度は学会発表していました。
大学病院ゆえに(?)、地域の病院との合同勉強会や一般の方向けの講演会など、あらゆる場で舵取りする立場にあり、それらのプレゼンや資料作成などもあります。
他、院内の勉強会(患者さんや看護師向けなど)も頻繁にありました。

 

病院薬剤師に求められるチーム医療への貢献

 

どのようにチーム医療に関わっていましたか?チームの中で薬剤師に求められることは?

 

例えば、タルセバ(エルロチニブ塩酸塩)内服開始になった60代の男性患者Aさんを担当した時のことです。

 

医師から依頼を受け、導入前に薬剤師(私)が説明にいきました。
「食後にこれ飲んだり、その後お菓子もだめなのか〜。ふむふむ。副作用?なんかいろいろあるんだね。分かったよ。でも飲むの正直ちょっと怖いな。」

 

Aさんの理解度や治療に対する姿勢を医師にフィードバックしようと思いましたが、外科医は手術室から戻ってこないので、代わりに看護師に伝言しました。
すると「タルセバって何?ヤダ相当恐ろしい薬なの?」となって今度は看護師に薬の説明です。

 

「そっか、皮膚をよく見ないといけないね、息切れも注意しとかないとだね〜サンキュ」
とその看護師は納得したようでした。

 

数日後、Aさんの腕や顔、首に発疹が発現してしまいました。
それはAさん本人から看護師→私→医師の順に耳に入りました。
「この場合はステロイドの外用剤と、乾燥も出ていますので保湿剤を・・」
と医師に伝え、外用剤が処方されました。

 

私はそれを調剤し、服薬指導です。
「きっととても不安に感じておられますよね。けれど、発疹が出ているのは薬が体に合ってないからじゃないんですよ!大丈夫ですよ。」

 

その数日後、Aさんが咳をしているところに居合わせました。微熱も出ています。
「もう飲みたくない。しんどいよ。やめていい?」

 

日曜の真昼で、権限のない研修医しか捕まえられませんでした。
その日の服用は済んでしまっていたため、看護師に伝え、自分のみた様子と私なりの見解をカルテに記載し、帰りました。
翌日、上級医の診察により間質性肺炎疑いでタルセバは中止となりました。

 

このケースで薬剤師がいなくても、同じ結果だったとは思います。
ただ、すべてが少し後手後手の対応になった可能性はあります。

 

薬剤師に求められることは、正しい薬の知識をもつことと日頃から相談しやすい関係性の構築に尽きると思います。

 

いろいろあります。病院薬剤師の良いトコ悪いトコ

病院薬剤師のやりがいは何ですか?病院薬剤師の良かったところ、苦労したことを教えていただけますか?

 

良かったこと

副作用や効果を自分の目でみられる

風邪薬ひとつにしても、入院中の患者さんに処方されたのならば、効果があったか自分で確認にいけます。調剤薬局では、渡して終わりになることも多々あります。

 

他の医療従事者と協力して仕事ができる

患者さんが医療費のことで悩んでいたらソーシャルワーカーを紹介し、患者さんが嘔吐しそうなときは看護師を連れてくるなどできます。自分ひとりでオロオロせずとも、最善の医療を提供できるのです。

 

相談相手が豊富(多数の薬剤師、医師、看護師etc)

例えば薬を服用している患者さんから体の不調の訴えがあると、薬剤師はすぐに薬と副作用を結び付けて考えがちです。自分で判断できず困ったときは、複数の薬剤師と意見交換できます。医師に聞くと、副作用ではなく全く別の疾患が原因と判明し、広く意見を聞くことの重要性を思い知らされます。

 

苦労したこと

当直

とにかく眠いのですよ。朝から働いて、深夜にはもう薬剤師みんな帰宅します。

 

そこから翌朝までの8時間ほどは院内に薬剤師は自分ひとり。医師から薬について質問の電話がかかってきて、調べている途中に入院患者さんに緊急処方された薬を看護師が取りに来て、同時に救急外来を受診した患者さんの処方が出て、また別の電話が鳴り・・・

 

思考能力・体力ほぼ尽きた状態の自分には優先順位が分からず、みんなを待たせているというプレッシャーで発狂しそうになります。

 

学生実習の面倒を頻繁にみなければならない

自分の担当病棟に薬学生が半年に一度は割り当てられていました。学生に分かるよう説明しながら通常業務をするので、ペースが落ちます。加えて、日々のレポートチェックや学生が学んだことを発表する場があるのでそのサポートなどもあります。
意欲のある学生ばかりではないので、接すれば接するほど疲労感が出ることも・・。

 

病院薬剤師に向いている人とは?

どんな人が病院薬剤師に向いていると思いますか?

 

さまざまな年齢、性別、職業の人と関わるのが苦でない

患者さんへの服薬指導はもちろんですが、毎日多くの医療従事者と会話せねばなりませんので、人と話すことがそもそも苦痛ならこの仕事はアウトです。

 

フランクな話し方を好む若い看護師もいれば、元大学教授で言葉遣いに厳しい患者さんもいます。ある程度接し方を変えられる柔軟性も必要です。

 

いい意味でプライドが高い

誰かからの質問に対し「分かりません」で終わることは、どの場面でも可能です。
しかし、そこからは何も得られません。
「即答できず申し訳ありません!調べるお時間いただけますか?」が言えれば知識の習得、質問してくれた相手との関係性の向上につながっていきます。

 

お金への執着心が薄い

服薬指導件数を倍に増やしても、残業し続けても、さほど給料に反映されません。

 

教えるのが好き

単調な調剤業務の中に、学生や新米薬剤師が気付けない危険はたくさん潜んでいます。
それを共有する作業が私は好きです。おかしな処方に遭遇しても「今度誰かに話すネタにし〜ようっと」と面白みを感じながら日々を送れたので楽しかったです。

 

病院薬剤師の給料は?

病院薬剤師の給料はどんな感じですか?

 

一家を支える大黒柱となると、転職したくなることもあるようでした。
がしかし、男性薬剤師の定着率は非常に良かったです。だれも辞めないんです。
やりがいは給料に勝るということでしょうか!

 

なぜ病院からドラッグストアに転職したのか?

なぜ転職したのですか?時系列でお願いします。

 

私立総合病院→大学病院

連日帰宅が23時。疲労困憊で、友人との旅行中も電車で眠ってしまう始末。
このままでは体がもたないと思っていたところへ、大学病院の薬剤師からお誘いを受けました。

 

大学病院→個人医院

結婚して、夫をサポートするには自分の勤務時間が規則的であることが重要でした。
また、恥ずかしながら多くの責任を負って家事をこなす覚悟が持てませんでした。
個人医院でひとりの医師からじっくり学べる環境がよいと考えました。

 

個人医院→ドラッグストア

ところがこの医師にがっかりでした。
患者さんにもスタッフにもささいな事で怒鳴り散らし、誰の意見にも聞く耳をもたず、横柄で、ほとほと嫌気がさし、当初あこがれていたドラッグストアへ。
商品を安く購入できるという目論見があったのも事実です。

 

いきなり調剤・OTC併設店では自分のキャパを超えると思い、まずはOTCのみの店(薬剤師は店舗に1人のみ)へ。
産後、急な欠勤で迷惑を掛けぬようOTC・調剤併設店(薬剤師複数常駐)に異動させてもらいました。

 

病院薬剤師とドラッグストア薬剤師の違いについて、どう感じていますか?

 

症状を聞いて薬を選択し、それを安心して購入してもらうのは難しい行為です。
自信がないと説明がうさん臭くなります。接客したお客さまが繰り返し訪ねてきてくれるのは本当に嬉しくて、私は笑顔が増えました。
小さな相談でも、処方箋なしで来てもらえるのがドラッグストアの魅力です。
そして、お客さまのTVからの情報量は半端ないです!
おかげで健康番組をチェックする習慣がつきました。ためになります!

 

薬剤師同士で薬のことを相談したい場面が日常よくあるのですが、ドラッグストアは相談相手が絶望的に少ないです。
他の店舗の薬剤師に電話で相談できる体制はとってあるけれど、顔も知らない相手になかなか掛けられないものです。

 

病院では医師は仲間と思い仕事をしてきたのに、疑義紹介で医師に無下に扱われることがあり、切ないこともあります。

 

転職先はどのように探しましたか?

 

私立総合病院→大学病院

大学病院勤務の薬剤師から、空きが出たと教えてもらいました。

 

大学病院→個人医院

失業保険の給付を受けにハローワークへ通う中、求人を紹介されました。
ハローワークの職員が仲介に入ってくれました。してもらったことと言えば履歴書の送付、面接日を電話で取り付け、当日の服装相談ぐらいですね。

 

個人医院→ドラッグストア

このとき、まだ個人医院勤務が半年。辞めるには早すぎるけれど辞めたい思いを止められず求人をネットでぼんやり眺めていました。
転職が希望で満ちた人生につながるような記事をたくさん読み、気付けば薬剤師求人サイト「リクナビ薬剤師」に登録していました。どのサイトでも良かったのですが、ロゴがピンク色で印象に残っていたのでしょうね。
女性は一般的に、年齢を重ねるごとにピンク色が好きになるそうです。

 

すぐに担当者から電話連絡があり、私の希望をふまえた10の求人をメールで紹介してくれました。その中のひとつのドラッグストアにたまらなくひかれました。しかし、私の返事は「全てNO」。
驚く担当者に、個人医院を辞める決意ができないことを話しました。
そのとき言われた言葉は今も忘れられません。

 

「お言葉ですが、他の誰かの人生じゃありませんよ。唐沢さまの人生ですよ!辞める決心って何年続けたからもう辞めていいとかそういうものでしょうか?今しかできないこと、今だからできることがありますよね?」

 

そうです。そうなんですよ。
あまりにストレートな正論。その気迫に押され、「ハイ、ほんとすみません」となぜか謝る情けない私(笑)

 

新天地がもっと悲惨な場であった時に備えて、個人医院と掛け持ちでスタートすることにしました。ズルイですよねー。
そういう事情も担当者がうまく伝えて下さったので、無駄に悶々と悩むことなくドラッグストア勤務を始められました。
転職は大成功だったので、5か月後に個人医院を退職しました。

 

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