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ドラッグストア薬剤師にノルマはあるのか?
「ドラッグストアってノルマに厳しいって本当?」
「ノルマはどれくらいあるの?」
調剤薬局や病院で働いている周りの薬剤師、ドラッグストアに興味を持っている人からこのようなことを聞かれます。
ドラッグストアにはノルマがあるというイメージを持っている人が少なからずいるんですね。募集要項にはもちろんノルマのことに関しては書いてありませんので確かに気になるところではあります。
某大手ドラッグストアに勤務していた私がドラッグストア薬剤師のノルマについて経験したことを話していきます。
新卒で大手ドラッグストアチェーンに入社。
関東でも有数の超繁忙店でOTC薬剤師としてのキャリアを積む。
ドラッグストア薬剤師にノルマはあるのか?と聞かれても実は一概にはYESともNOとも言えません。
企業によって違いますし、同じ企業でも店舗によって、そのときの店舗の店長によって変わります。
そのため単純に「ノルマはあるんですか?」と聞かれたら私なら「自分がいたお店ではあったよ。だけど他の店舗の人はそこまで厳しくないっていう人もいたよ」と答えますね。
だからドラッグストアに就職すると必ずノルマがあるという認識はしないで欲しいなと思います。
私がこれからお話することについては、こういうお店もあるんだと参考程度に見てくれると嬉しく思います。
新卒からドラッグストアで働いてきた中で私が経験したノルマに関するちょっとしたエピソードをお話します。
私のいた店舗はかなりの売上規模を誇る大型店でした。そのためもちろん、ノルマに関してはとても厳しいところでした。
販売強化品に入っている商品は売上も粗利も取れるため、必ず前年よりも売上個数を伸ばさないといけないカテゴリーです。
このような販売強化品は1日にいくつ売れば前年を超えるかというのが必ず計算されています。
1日の目標売上個数に程遠い数しか売れていない場合、「なんでこんなに少ないの?」「なんで売ってないの?」と店長からお叱りを受けます。
どんなに自分が頑張って売って個数を稼いでも、店全体での売れ個数が目標に追いついていなければ社員である自分が怒られてしまうのです。
「こんなに頑張っているのに…。」ととても理不尽な思いを何度もしました。
私のいたドラッグストアでは月に1度必ずワンデーコンクールというものが行われます。
ワンデーコンクールは決められた商品をどれだけ売れるか、というのを店舗ごとで競い合うイベントです。
一気に販売強化品の売上を伸ばせる良いチャンスなのでどこの店舗もかなり本気です。
「どんな手を使ってでも何とかして売上を伸ばしたい。1つでも多く売りたい」
こんな思いを胸にワンデーコンクール本番では各々が本気を出して対象の商品を売り込みます。
このワンデーコンクールの日は店全体での売上が好調であれば私個人があまり売れていなくてもそこまで文句は言われません。
しかし「〇〇さんは今日こんなに売っているけど、〇〇さんはこれだけしか売ってない。」と比較の対象にはなってしまいます。
「え?そんだけしか売れてないの?」とチクチク文句を言ってくる人もいましたね。
個人的には全然売りたくもない商品を会社が決めたイベントのためにゴリ押しで売らなきゃいけないので精神的になかなかキツイものです。
売上個数が目標値を超えるまでレジを閉められないことも何度かありました。
「あと〇個売ったらレジ上げするから早く売ってね。」そんな声をかけられることもあります。
普段は違う商品を勧めているのにこの日だけ勧める商品を変えるというドラッグストアの営業スタイルにも不信感を抱いてしまいます。
「お客様が必要としているものを売るのが本来あるべき姿じゃないの?」と何度も思いました。
そのため、私は周りがチクチク何と言ってこようとお客様に合うもっと良い商品があると判断した際には紹介程度で済ませ、ゴリ押しはしませんでした。
ドラッグストアでは常に〇〇コンクールと名のついた販売コンクールを実施しています。
ほとんどが医薬品なのですが、何もコンクールがない日がないと言ってもおかしくないくらい多くのコンクールが行われています。
上記のワンデーコンクールと違うのは、販売する期間が1日ではなく数ヶ月単位とかなり長い点にあります。これも日々の売れ個数を細かく追っていき目標を到達できるように売り込みをしていきます。
例えばダイエットのサプリメントをレジに持ってこられた方に防風通聖散の入った漢方薬を勧めるというのは全然ありだと思っています。
確かにサプリメントよりは医薬品の方が効果を期待できるからです。
しかし「鼻水がつらい」と言っている方に「イブプロフェン配合で熱やのどには効き目が良いけど、抗ヒスタミン薬は弱いのしか入っていない」ようなお薬を勧めるのはおかしいですよね。
こんなお薬を「これが効き目が良くておすすめです。」と言ってどんどん売っていかなければならないのです。
「特に熱やのどの痛みに効き目が良くて眠気が出にくいのもありますよ。」と紹介程度で済ますならともかく「これが1番です!」と言って売らなければならないこのコンクールの在り方には疑問しか感じません。
こちらもどんどん売上を伸ばしていかなければ必ずお叱りを受けます。
嘘をついてまで商品を売らなくてはならない環境にずっと身を置いていると「薬剤師なのに何やってるんだろう…。」と自分を責めることにも繋がります。
数年ドラッグストアに勤めて感じたのは、会社のために素直に働いていては薬剤師としての職能を発揮できないのではというものです。
販売強化品をじゃんじゃん売れる人は評価が上がるので昇級しやすくなります。会社のために売上と粗利に貢献しているからです。
ただ、会社のためと言って強引に商品を売らせるこのやり方は私は好きではありません。
薬剤師なのにお客様に最適なお薬をご案内できないなんてかなりストレスです。
私がいた店舗は規模が大きかったことから特に販売強化品についてはうるさいところでした。
どこのドラッグストアもこのように売らなければ怒られる環境というわけではありません。ただし、このようなお店も存在するのです。
これが私が実際に経験したドラッグストアのノルマについてです。
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